埼玉新聞

 

原爆犠牲者を悼み灯籠流し 埼玉・東松山の「原爆の図丸木美術館」 美術館は改修工事で9月から長期休館 6日は平日にもかかわらず200人以上が来館

  • 原爆犠牲者を悼み、平和への祈りをささげて灯籠を流す参加者ら=6日午後5時半ごろ、東松山市下唐子の都幾川

    原爆犠牲者を悼み、平和への祈りをささげて灯籠を流す参加者ら=6日午後5時半ごろ、東松山市下唐子の都幾川

  • 原爆犠牲者を悼み、平和への祈りをささげて灯籠を流す参加者ら=6日午後5時半ごろ、東松山市下唐子の都幾川

 80年前に広島に原爆が投下された6日、画家の丸木位里・俊さん夫妻が描いた「原爆の図」を収蔵する「原爆の図丸木美術館」(東松山市下唐子)は、原爆の犠牲者を悼む「ひろしま忌」を行った。来場者たちは黙とうをささげた後、手作りの慰霊の灯籠約80個を都幾川に流した。

 灯籠流しは、丸木美術館が開館した1967年8月6日から行われている。新型コロナウイルスの感染拡大で2020年に中止されてから、5年間中断していた。

 今年は戦後80年の節目に当たり、丸木美術館が改修工事で9月から長期休館に入ることから、平日にもかかわらず、1日で200人以上が来館した。

 ダンサーの白神ももこさんのパフォーマンスの後、午後5時ごろから「ひろしま忌のつどい」を開催。同館代表理事の鶴田雅英さんが、被爆者が次々と他界する中で「(原爆の悲劇を伝える丸木美術館に)与えられた役割は大きい」と話した。

 参加者らは黙とうをした後、美術館の脇の河原へ。「戦争反対」「平和」などと書かれた灯籠を都幾川に流し、平和への祈りをささげた。

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