埼玉新聞

 

親子で目指せ!鳥博士 見沼田んぼで27回目の探鳥会、児童ら大興奮、熱心に学ぶ「キジの迫力すごい」

  • 見沼田んぼに飛来した鳥を観察する親子ら=8日午前、さいたま市緑区

 さいたま市の見沼田んぼで見られる野鳥を学ぼうと、市内小学生と保護者を対象とした「親子探鳥会」が8日に行われた。児童たちは緑区の市立浦和博物館から見沼田んぼまで約3キロのコースを歩き、"鳥博士"を目指して熱心に学んだ。

 探鳥会は毎年この時期に行われ今年で27回目。親子13組31人と日本野鳥の会埼玉の会員5人が参加した。

 出発して早速、あちこちから鳥の鳴き声が聞こえると、児童たちは大興奮。双眼鏡で必死に鳥を追い、ていねいにメモを取っていた。中には図鑑を開いて、生態を詳しく調べる児童もいた。

 同会によると見沼田んぼでは四季を通じて約120種類の鳥が観察でき、この時期はツバメ、ホオジロ、コチドリなどが飛来するという。

 昨年も参加した緑区の小学2年、木村陽希さん(7)は「間近で鳥が見られた。キジの迫力がすごかった」と驚いた様子。妹の璃奈さん(5)は「カルガモの親子が歩く姿を見てみたい」と笑顔で話していた。

 鳥以外にも、見沼田んぼに生息するカエルやザリガニ、トンボなど、さまざまな生物を発見でき、親子はさいたまの自然を満喫していた。

 見沼田んぼを約2時間巡ったこの日は、10種類以上の鳥が観察できた。その後は浦和博物館へ戻り報告会。児童たちは観察した鳥をそれぞれ発表し合い、生態や名前の由来などを真剣に学んでいた。

 講師を務めた石塚敬二郎さん(56)は「最近の子どもはゲームなどで家の中にこもり、なかなか自然に触れる機会が少ない。鳥に興味を持ち、自然について考えるきっかけになってほしい」と話す。

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