埼玉新聞

 

イチゴやブルーベリー味が人気、果汁入りフルーツわたあめに専用機 小鹿野の農園が開発、5月から販売

  • 共同開発した「フルーツわたあめ専用綿菓子機」をテストする大谷紀浩さん=小鹿野町両神薄

  • 人気を集めているカップ入りの綿あめ

 小鹿野町両神薄の農産物加工業大平戸農園は綿菓子機製造メーカーの朝日産業(東京都品川区)と、果物の果汁を使う「フルーツわたあめ専用綿菓子機」を共同開発し、5月から販売を開始した。地域の果物の果汁を使った綿あめを作ることができるため、全国の農園から注文が入っている。

■カップ入り綿あめも人気

 同農園は秩父産の果物をジャムやジュースに加工している。イベントに出店したこともあったが、商品はほとんど売れず、果物の果汁をあめ玉に加工し、果汁入りの綿あめを販売することに。

 イチゴやブルーベリーなどの味が人気を集めた一方で、海外製の機械は頻繁に故障したことから、綿菓子機で国内トップシェアを誇る同社と共同で専用機を開発することになった。

 目詰まりが起きないようにしたり、大きな綿あめが成形しやすいように試行錯誤しながら2年がかりで専用機を開発した。

 専用機は高さが88センチ、幅が65センチで、価格は税別23万8千円。果汁入りの綿あめをカップに入れた商品も秩父市野坂町の「西武秩父駅前温泉祭の湯」などで販売しており、人気を集めているという。

 同農園社長の大谷紀浩さん(42)は「フルーツの綿あめは農業の6次産業化ができる。今後は専用機を販売するだけでなく、アフターフォローやメンテナンスもしっかりやっていきたい」と話していた。

 問い合わせは、大平戸農園(電話0494・79・0818)へ。

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