ゲームで楽しく学ぶ 低投票率を懸念して啓発活動 25日に投開票されるさいたま市長選 さいたま市選管が若い世代へアピール
25日に投開票されるさいたま市長選は、投票率の低下が懸念されている。市選挙管理委員会によると、2013年が37・98%▽17年が31・44%▽21年が28・70%と回を重ねるごとに低下しており、前回は初めて30%を割り込んだ。特に若い世代の選挙離れが顕著だ。20代の投票率は16・29%と世代別で最低で、30代の22・61%、19歳の25%が続いた。市選管は投票率の上昇に向けて、選挙に興味を持ってもらうきっかけをつくろうと、さまざまな工夫を凝らして啓発活動している。
「ゲームにチャレンジしませんか?」。18日昼、中央区のイオンモール与野で開かれた選挙啓発イベント。スタッフは啓発チラシやグッズを配りながら親子連れにゲーム参加を呼びかけた。籠の中から100枚分の投票用紙を手に取り、ぴったり当てると景品がもらえるというゲーム。実際の投票用紙に触れ、計算機で用紙をカウントする様子を目にすることができる。
家族と買い物に訪れた北見英豊さん(5)=中央区=は見事に100枚を当て、「難しかったけど、うれしい」と笑顔。先に挑戦した姉2人が100枚に足りず、多めに取ろうと心がけたという。父親の亮太さん(34)は「選挙に使用する機械で、子どもが楽しめるようなゲームを実施するというアイデアはすごく良い。自分も『そういえば選挙だな』と、改めて思い出すことができた」と語った。
市選管の担当者によると、投票用紙を使用したゲームの開催は初めて。「子どもに選挙に興味を持ってもらうと同時に、保護者への啓発も兼ねている。前回はクイズを実施したが、その時よりも反応が良い」と話していた。
イオンモール与野では22~24日に期日前投票所を開設し中央区だけではなく、西、大宮、桜区の市民も投票できる。
■期日前投票、前回の1・37倍
25日投開票のさいたま市長選で、12~18日の期日前投票者数は3万2044人と、前回選挙の同時期(2万3398人)と比べ、8646人上回り1・37倍となっている。市選挙管理委員会の担当者は要因について、2人が立候補した前回と比較し、「今回は5人が立候補して選挙活動を活発にやっているので、有権者の目に留まる機会が増えているからでは」と分析した。
それでも有権者数(10日現在、111万7901人)の3%弱にとどまり、市選管は「1・37倍といっても決して高くはない。啓発活動を計画通りに進め、少しでも投票率を上げていきたい」と語る。武蔵野銀行の市内18店舗のATMのデジタルサイネージに啓発動画を流したり、動画投稿サイト「ユーチューブ」にスポット動画広告を掲示するなどして引き続き周知を図るとともに、後半戦に向けては、公用車を活用した区内循環啓発を一層強化するという。
期日前投票所は19日時点で各区役所のほか、公民館など計20カ所で開設されており、利用者数が増加傾向になるとされる22日からは商業施設など計30カ所に拡大される。
さいたま市長選の期日前投票所は、次の通り。
【西区】(1)区役所(2)馬宮コミュニティセンター(3)イオンモール与野
【北区】(1)区役所(2)産業振興会館(3)宮原コミュニティセンター
【大宮区】(1)区役所(2)JACK大宮(3)イオンモール与野
【見沼区】(1)区役所(2)片柳公民館(3)春岡公民館
【中央区】(1)区役所(2)西与野コミュニティホール(3)イオンモール与野
【桜区】(1)区役所(2)土合支所(3)イオンモール与野
【浦和区】(1)区役所(2)北浦和インフォメーションセンター(3)浦和コミュニティセンター
【南区】(1)区役所(2)南浦和駅市民の窓口(3)浦和コミュニティセンター
【緑区】(1)区役所(2)三室公民館(3)イオンモール浦和美園
【岩槻区】(1)区役所(2)ふれあいプラザいわつき(3)イオンモール浦和美園
(1)24日まで午前8時半~午後8時(2)24日まで午前10時~午後6時など(3)22~24日午前11時~午後7時










