「バス旅」から教授に 太川さんが自動運転バス特命教授に 自動運転の技術開発に取り組む埼玉工業大学 全国の路線バスに造詣が深い太川さんに教授が連絡したことがきっかけ 埼玉・深谷で運行中の自動運転バスの試乗も
2025/05/20/09:38
深谷市普済寺の埼玉工業大学で19日、俳優の太川陽介さん(66)の同大自動運転バス特命教授任命式と自動運転バス試乗会が行われた。太川さんは公開講座や論文などに携わる予定で、「自動運転技術で運転手不足を解消するという志に感動した」と語った。
同大自動運転技術開発センターは2019年4月に設立され、自動運転の実証実験を続けてきた。市内では4月から市コミュニティーバス「くるリン」で、同大が中心になって開発した自動運転バスが県内で初導入され、運転の実施日や走行区間を限定し、運転手のいる自動運転レベル2で自動運転が行われている。
太川さんは07年10月からテレビ東京系の番組「ローカル路線バス乗り継ぎの旅」に出演し、現在も「ローカル路線バスVSローカル鉄道乗り継ぎ対決旅」などの番組に出演しており、全国の路線バスについての造詣も深い。同大自動運転バス特命教授は、同センター研究員の本吉裕之教授が太川さんに連絡したことがきっかけになったという。
同大の内山俊一学長は「社会課題の解決に向けて尽力してもらえれば」と特命教授通知書を太川さんに授与し、同センター長の渡部大志教授からは同番組にちなんだ勝利フラッグも手渡された。同大―JR岡部駅間で自動運転バス試乗会も行われ、太川さんは4月から運行されている自動運転バスにも乗車し、自動運転技術を目の当たりにした。
太川さんは「自動運転バスは2回目だったが、安全を確保しながら普通のバスと変わらないスピードだった」と驚いた様子で話していた。