埼玉で唯一 志木の図書館、文部科学大臣表彰 県内では珍しい“図書館事業推進アドバイザー”を配置 学校を巡回、児童らの読書活動を推進 本の修理、選書方法…図書員へアドバイス
2025/05/18/10:20
学校図書館事業推進アドバイザーが市内の学校を巡回し、学校図書員などへのアドバイスや指導などを通じて子どもの読書活動を積極的に推進している志木市立柳瀬川図書館(志木市館、桜谷玲子館長)は、文部科学省の2025年度「子供の読書活動優秀実践・図書館部門」の文部科学大臣表彰を受賞した。
大臣表彰は子供の読書活動に関心と理解を深め、子供が積極的に読書活動を行う意欲を高める活動を推進するため、特色ある優れた実践を行っている学校や図書館、市民団体などを表彰している。25年度の図書館部門は全国43施設が大臣表彰され、県内は柳瀬川図書館だけだった。
同図書館によると、学校図書活動を促進させ、児童らの学力向上に寄与しようと、市は23年度から同アドバイザー1人を配置。各学校の図書員や司書教諭を対象にした講演会や本の修理、選書方法などの研修会、各校の巡回訪問によるアドバイスなどに取り組んでいる。
24年10月に市内の小、中学生全生徒を対象に実施した1カ月間に読んだ本の冊数を聞き取るアンケート調査によると、不読率は小学生1・53%、中学生10・05%だった。全国学校図書館協議会などが同年5月に行った同調査の全国平均(小学生8・5%、中学生23・4%)を下回っていた。
図書活用の促進や児童らの学力向上などを目的に活動する図書館事業推進アドバイザーを置いている自治体は県内では珍しいという。
桜谷館長は「大臣表彰は非常にありがたく、表彰されたことにより、図書館が充実するとともにアドバイザーの重要性も分かってきた。今後はこの事業を検証した上、継続を含めて拡充も考えていきたい」と効果に期待を寄せている。










