埼玉新聞

 

大相撲・北勝富士関が引退 少年時代の恩師「一本気な相撲」 出身地の所沢からは惜しむ声

  • 所沢市役所に設置されている北勝富士のパネル=15日午後、所沢市役所

    所沢市役所に設置されている北勝富士のパネル=15日午後、所沢市役所

  • 所沢市役所に設置されている北勝富士のパネル=15日午後、所沢市役所

 15日に現役引退を発表した大相撲の北勝富士関=所沢市出身=は、小学生のころから入間市の少年相撲クラブで稽古を積んだ。総監督の西沢正夫さん(62)は教え子の活躍について、「けれん味のない、あの子らしい一本気な相撲を取っていたと思う」とねぎらった。

 少年時代の北勝富士関を、「私が『やめなさい』と言うまで稽古をして、音を上げない子だった。勝ちたいという気持ちが強く、正直に努力していた」と振り返る。右膝などのけがもあり、引退については以前から聞いていたという。「(けがなどで)相撲に葛藤のある姿を見ていたので、よくここまで頑張ったというのが正直な気持ち」と話した。

 所沢市の社会福祉法人の指導員の女性(57)は、「きょうも『今場所はどうだろうね』と話していたところだったので、寂しい」と引退を惜しんだ。豊昇龍と優勝争いをした2023年の名古屋場所について、「みんなとても盛り上がっていた」と振り返った。

 北勝富士関が観光大使を務める所沢市の小野塚勝俊市長は、「初の所沢市出身幕内力士として、多くの市民に夢と勇気と誇りを与えてくれた」とコメント。昨年4月の所沢場所を振り返り、「常に礼儀正しい姿勢や、取組に向かう気迫に満ちた姿などは忘れられません」と述べた。

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