135万都市の未来問う さいたま市長選が告示 現新5氏が火花散らす 投開票は25日 争点は
任期満了に伴うさいたま市長選が11日告示され、共産新人で元市議の加川義光氏(75)、5期目を目指す無所属現職の清水勇人氏(63)、無所属新人で元衆院議員の沢田良氏(45)、無所属新人のミュージシャン小袋成彬氏(34)、諸派新人の住宅リフォーム会社経営の西内聡雄氏(51)の5氏が立候補を届け出た。清水市政4期16年の評価や多選の是非、135万都市の将来像などが争点になるとみられる。投開票は25日。一つの席を巡る2週間の戦いが幕を開けた。
晴天に恵まれた11日。各候補は駅前などに立ち、自身の政策や思いを市民に伝えた。
加川氏は浦和駅西口で第一声を放った。「清水市長は市民の声は聞かず、私たちの鋭い質問には答弁に立たない」と現市政を批判。水道料金の引き下げや住宅リフォーム助成制度創設、消費税減税を国に求めるなどの公約を述べて、「住人が主人公の旗を、高く掲げたい」と声を張り上げた。
公明県本部の支持や、自民会派の市議多数、立民系市議の支援を受ける清水氏は浦和駅東口で16年間の成果を強調。人口減や少子高齢化に備え、「この10年が大事。市民、事業者、行政が力を合わせさらに発展させる」、岩槻駅前では地下鉄7号線延伸実現へ「約束を投げ出し市長を辞めるわけにはいかない」と訴えた。
沢田氏は事務所前や浦和駅東口などで「5期20年は長すぎる」と現職の多選を批判、自身は2期8年で成果を出すと主張した。市民税72億円の減税と100億円規模の物価高対策を掲げて、「皆さんの暮らしを応援する。経済を元気にすれば、暮らしの満足度も上がる」と持論を展開した。
小袋氏は浦和駅東口での第一声で、合併で誕生したさいたま市について「ビジョンを失ってきている」と批判し、「どうやってそれぞれの個性を出していくかが重要」と訴えた。前回の市長選での低投票率にも触れて、「私が戦っているのは現職や他候補者ではなく、このまちの無関心」と力を込めた。
西内氏は武蔵浦和駅前でマイクを握り、「まずはさいたまから、市民、日本国民のために、今ある外国人問題を解決する」と述べ、外国人生活保護廃止などの政策を力説。「個人に対してではなく、政策に対して投票をお願いしたい。公約を踏まえ、市長選に注目してほしい」と呼びかけた。
投票は25日午前7時から午後8時まで実施され、即日開票される。有権者数は10日現在、111万7901人(男55万120人、女56万7781人)。