初の試み…秩父祭と川瀬祭の山車、同時にそろう 埼玉で開催の全国植樹祭を記念、13基の屋台と笠鉾を特別公開 両陛下も見学の予定 設置会場までの曳き回し、両日は市街地で交通規制も
2025/05/05/15:14
第75回全国植樹祭が25日に秩父ミューズパーク(秩父市と小鹿野町)で開催されることを記念し、秩父市は24、25日に市街地で秩父祭と川瀬祭の屋台と笠鉾(かさぼこ)計13基を特別公開することを3日までに発表した。24日は町会の山車が各設置会場まで曳(ひ)き回される。25日は、天皇、皇后両陛下が秩父神社(同市番場町)で山車を見学される予定。秩父祭と川瀬祭の山車が同時にそろうのは、市内初の試み。
市によると、25日は、日本三大曳山祭に数えられる「秩父祭」の屋台と笠鉾計6基を秩父神社周辺に、川瀬祭(県指定無形民俗文化財)の屋台と笠鉾は計8基のうち7基を西武鉄道西武秩父駅前の広場や、本町・中町大通り周辺に飾り置く。
祭典日以外の秩父祭の山車の展示は、2012年の屋台国指定50周年記念や、00年の市制施行50周年記念事業などで実施しているが、川瀬祭の山車も含めた展示は初めて。祭典時は笠を付けずに曳き回している下郷、中近の笠鉾2基は当日、3層の笠を基体に付けて展示する。山車の曳行に伴い、両日は市街地で交通規制が行われる。記念事業の予算は1億1千万円。
清野和彦市長は「今回、多くの関係者の協力で山車の特別公開が実現できる。祭りが盛んな地域ならではの事業なので、未来の子孫たちに残せるように進めていきたい」と思いを語った。
秩父の祭り文化を地域外に広めようと、秩父地域おもてなし観光公社は近畿日本ツーリスト(東京都)と連携し、24日に「山車曳き体験」の一般参加型イベントを実施する。当日は西武秩父駅に集合し、町会メンバーと交流を深めた後、各収蔵庫から山車の曳き回しを行う。事業詳細は観光公社のホームページへ。