埼玉新聞

 

大宮で大盆栽まつり、盆栽や山野草などを展示、即売…露店も 盆栽の聖地、多くの愛好家らでにぎわう 謎解きでもらえる「ミニ盆栽」は大幅増…多彩なイベントも開催 5日まで

  • 多くの盆栽愛好家らでにぎわう「大盆栽まつり」

 初夏恒例の「大盆栽まつり」が3日、さいたま市北区盆栽町の大宮盆栽村で始まった。盆栽の聖地として知られている大宮盆栽村の通り沿いには露店が並び、盆栽や山野草などの展示、即売が行われた。好天にも恵まれ、朝から多くの愛好家らが訪れ、気に入った盆栽を買い求めた。5日まで開催される。

 盆栽園「藤樹園」の前では3代目の園主・広田敢太さん(26)が客に盆栽の特徴や育て方を説明していた。

 会社員須山一成さん(45)はインスタグラムでたまたま見ていて盆栽を知り、興味を持ち、今では広田さんのユーチューブをよく視聴しているという。この日は家族3人で茨城県取手市の自宅を車で朝6時半に出発。買おうとしていた真柏(しんぱく)を購入した。昨年、建てた一軒家にインテリアとして飾るそうで「盆栽は美しいし、癒やされるし、見ていて楽しい。これから増やしていきたい」と満足げだった。

 広田さんは2日、同時に開催している「おおみや盆栽春まつり」(3~5日)の前夜祭で、大宮駅東西連絡通路で音楽に合わせ盆栽を剪定(せんてい)するパフォーマンスを披露するなど普及にも力を注ぐ。例年にも増して通りを埋める人に「ありがたいですね」と笑顔を見せる。今年は開村100周年を迎え「大宮盆栽村にとっては節目だし、私にとっても代が替わって大事な年。この1年で火が燃え尽きないよう、この人気を続けていけるような施策を考えていきたい」と力を込めた。

 「蔓青園」5代目園主で、大宮盆栽協同組合理事長の加藤崇寿さん(56)は「盆栽の聖地でまずは盆栽に触れていただき、樹木を生活空間の中に取り込んで楽しむきっかけにしてほしい」と呼びかけた。

 このほか連動して多彩なイベントを開催。市観光国際課によると、大宮門街、氷川神社、大宮盆栽美術館を周遊する謎解きラリーでは、三つの問題を解いてもらえる「ミニ盆栽」の数を昨年の200個から大幅に増やしたという。

ツイート シェア シェア