埼玉新聞

 

人体影響も…県が川でプラごみ調査、レジ袋などビニール類多く「正しく処分を」 100カ所以上でごみ拾へ

  • 川から回収されるレジ袋や飲料ペットボトルなどのごみ=26日、川越市城下町の新河岸川

 プラスチックごみによる海洋汚染が深刻化している中、県は26日、川越市内の新河岸川でプラスチックごみの回収調査を行った。この日の作業で飲料ペットボトル45本、買い物レジ袋55枚などが回収された。結果を受け、県は「レジ袋などビニール類が多い」と分析した。調査には地元の住民や高校生らが協力した。

 河川を流れ、海にたどり着いたプラスチックごみは分解されずに海に残り続ける。劣化して細かいマイクロプラスチックになり、魚介類の体内に入れば、食物連鎖で人体への影響も懸念される。海中でレジ袋はクラゲと間違えやすく、死んだクジラの胃から大量のレジ袋が出てきた例も報告されている。

 海洋プラスチックは街の中を流れる河川から海に流入する物も多いという。人の生活圏を流れ、川越の観光客らの姿も見られる新河岸川の城下橋付近で調査が行われた。

 上流から流れてくるごみのせき止め用フェンスを4日前に設置し、たまったレジ袋やペットボトル、カップ麺の容器、菓子袋など、買い物かご3個分のごみを県職員が回収。地元自治会から約40人、市内の星野高校で社会福祉部に所属する部員11人が、ごみの分別などを行った。

 住民らは新河岸川沿い約500メートル区間で、ごみ拾いもした。城下・氷川町自治会の村田一男自治会長(75)は「すぐ上流部にせきがあるのに、これだけのごみが回収されるということは、投棄する人が絶えないということ」。星野高校社会福祉部3年の佐藤歩美部長(17)は「きょうの活動で海洋汚染に対する意識が高まった」と話していた。

 県水環境課の酒井辰夫課長(55)は「プラスチックは便利だが、一部の人の行いで世界中の悪者になってしまう。正しく使い、正しく処分してほしい」と呼び掛けていた。後日、住民らを対象に報告会を開き、回収結果を伝える。

 県は30日~6月8日を「プラごみゼロウィーク」として期間中、県内延べ100カ所以上の会場で、ごみ拾いを行う。26日はスタートイベントで、新河岸川のごみ回収調査ほか、志木市内の柳瀬川河川敷でごみ拾い、Jリーグの試合があった埼玉スタジアム(さいたま市緑区)で啓発活動を展開した。

ツイート シェア シェア