梅の産地で知られる越生町で、梅の実が収穫期を迎えた。今年は雨不足やひょうといった天候上の悪条件はなく、春先にミツバチが活発に働き、受粉も十分で品質は良好。29日の初出荷を前に28日ごろから各地で収穫が始まる。

　越生町の梅は計約40ヘクタールの農園で栽培されており、昨年度の出荷量は約70トンに上り県内随一。90軒でつくるJAいるま野越生支店梅部会の農家らが生産に励んでいる。

　同町小杉の生産農家宮崎勝一郎さん（70）方の農園では青々とした梅が収穫を待っていた。約35アールの農園に主力の「白加賀」をはじめ、梅干し用の「べに梅」「南高」「小梅」など4品種を栽培している。

　梅部会長の宮崎さんは「新元号は万葉集の梅花の歌からの引用。令和元年に越生の梅で暑い夏を乗り切ってもらいたい」とPRしていた。

　同町の「うめその梅の駅」で6月9日、第15回梅フェア（町主催）が開かれる。果肉が厚いと評判が高い越生梅の販売や梅コロッケ、梅スイーツなど梅加工品が販売される。

　問い合わせは町産業観光課（電話049・292・3121）へ。