男性死亡…声かけても返事せず心肺停止 気付いた人が通報、電話を受けた職員がミス…心肺停止への対応に集中 救急隊に正しい住所を伝えられず、4分遅れて到着 病院で死亡を確認、遅延4分との因果関係は「不明」
2025/04/16/10:05
入間東部地区事務組合消防本部(上田安孝消防長)は15日、119番で救急隊の出動要請を受けた際、出動先住所地を誤り、到着時間が約4分間遅延したと発表した。要請先の傷病者は心肺停止状態で救急隊が病院に搬送し、死亡が確認された。救急隊の現場到着の遅延と死亡との因果関係は「不明」としている。
同本部によると、4月7日午前11時45分ごろ、三芳町の住民から「買い物から帰宅したところ、80代の男性が倒れており、声をかけても返事がない」と119番があった。通信指令センターの地図に出動先の住所は表記されていたが、出動要請者は同じ敷地内の別棟だった。通報を受けた通信指令員が心肺停止状態に対応するための指導に専念したことなどから、別棟の住所に修正することを失念した。
三芳分署から出動した救急隊は同日午前11時59分に地図に表記された住所地に到着。誤りに気付き、約4分後に要請先の住所地に到着した。傷病者は心肺停止状態で、救急隊は医師と連絡を取りながら、救命措置を施して搬送。同日午後0時36分に富士見市内の病院に到着した。
現場の到着時間が遅延したことから、同本部は8日午前、出動要請先に電話で謝罪。その際、搬送後に傷病者が死亡したことを伝えられた。到着遅延と死亡の因果関係について、同本部は9日、搬送先の担当医師に確認したところ、「不明」と回答したという。
同本部は「出動隊が遅延する事態はあってはならないこと。地図情報の再確認やダブルチェック体制の強化など再発防止に取り組みたい」としている。










