埼玉新聞

 

不十分な説明…木々伐採しコンクリートで固めた蓮田市、住民ら反対 市おわび「緑を植え直すことに」

  • 黒浜緑地の整備について説明する市幹部=3日午後、蓮田市役所

 蓮田市が整備を進める斜面緑地「黒浜緑地」について、市は3日、同市役所で住民説明会を開き、計画を見直す意向を示した。市は整備を巡り説明が不十分だったとして住民に謝罪、既に伐採された一部緑地について再緑化を図る方針を明らかにした。

 黒浜緑地は同市藤ノ木地区に帯状に広がる約1・1ヘクタールの斜面。市は木々が成長し安全面で不安が出たことを理由に、同緑地を伐採しコンクリートで固める事業を進めた。近隣住民が説明を受けず、緑地が奪われると反対していた。

 市は午前、午後、夜間3回に分け説明会を開き、近隣住民ら延べ140人が参加。冒頭、高崎達也環境経済部長が「緑地整備の目的や方針を説明せずに事業に着手したことを深くおわびしたい」と謝罪した。住民からは「生態系の調査をするべきだ。木を切られた住民の立場になってほしい」など意見が相次いだ。

 既に伐採され工事が中止されている一部斜面について、近くの住民から、人が転落したら危険、風が強くなった、プライバシーがなくなったなどの意見が出された。市は「緑を植え直すことを主眼に進める」と再緑化の方向で検討する方針を明らかにした。

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