埼玉新聞

 

男性死亡…エアコンなく熱中症か 窓開け扇風機を使用中に 家族が通報「意識不明」 危険な日しばらく続く

  • 熱中症疑い初の死者 川越の94歳男性、自宅で意識不明に

 埼玉県は26日、川越市の男性(94)が25日に自宅で意識を失い、熱中症とみられる症状で搬送後に病院で死亡したと発表した。県内で熱中症による死者が確認されたのは今年に入って初めて。

 昨年、県内で熱中症による死者が初めて確認されたのは7月25日で、1カ月早い。

 県などによると、25日午後5時55分ごろ、男性がベッドの上で意識を失っていると家族から119番があった。部屋にはエアコンが設置されておらず、窓を開けて扇風機を使っていた。

 この日の県内は高気圧に覆われて気温が上昇。熊谷地方気象台によると、最高気温は鳩山町で39・2度、熊谷市で38・4度を観測するなど、県内の観測地点全8カ所で猛暑日となり、今年の最高気温を更新していた。

 県が公開している熱中症疑い患者の救急搬送状況によると、19日現在の累計搬送件数は283件で、うち重症が3件、中等症が77件、軽症が203件となっている。

 今後もしばらくは熱中症の危険性が極めて高い気象状況が予測され、県は予防対策としてエアコンの適切な使用や小まめな換気、水分補給、外出時の日傘や帽子の活用などを呼びかけている。

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