埼玉新聞

 

<ランチ>不動の人気「トツゲキラーメン」口コミで人気拡大、埼玉・小鹿野の「春雷」 名物わらじカツ丼も

  • 餃子の餡と溶き卵をラーメンにのせた「トツゲキラーメン」

  • 店主の丸山喜一さん(左)と、長男の健太さん

 小鹿野町の中華料理「春雷(しゅんらい)」は1985年に店主の丸山喜一さん(63)が開店。ラーメンや四川料理、名物わらじカツ丼など約50種のメニューがそろい、観光客や地元客に愛され続けている。

 炒めた餃子(ギョーザ)の餡(あん)と、溶き卵を塩ラーメンにトッピングした「トツゲキラーメン」(税込み800円)が不動の人気。まかない料理として生まれたアイデアだったが、11年前から定番メニューになり、口コミで人気に火が付いた。

 丸山さんは横浜市出身。中学3年の時に母の生まれである小鹿野町に引っ越してきた。秩父農工科学高校を卒業後、都内の調理師専門学校やラーメン屋で腕をみがき、27歳の時に同店をオープン。「ラーメン屋さんになりたい」という子どもの頃の夢をかなえた。

 知人がほとんどいない環境でスタートしたが、持ち前の明るさと丁寧な接客で信頼を獲得。現在は、小鹿野春まつりの山車を先導する「金棒突き」のまとめ役や、西秩父料飲店組合の組合長を務め、地域コミュニティーの一翼を担う。

 都内の中華料理店で修行した、長男健太さん(42)も10年前から厨房(ちゅうぼう)に立ち、後継者として店を支える。丸山さんは「これまで多くの町民に支えられてきた。食の文化を広めることで町に恩返しをしていく」と話した。

【メモ】春雷

 小鹿野町小鹿野814の1(電話0494・75・2280)。営業時間はランチタイムが午前11時~午後2時、ディナータイムが午後5時~同10時。毎週水曜定休、月に1度火曜休み。座席はカウンターとテーブル計45席。ミニわらじカツ丼、醤油(しょうゆ)ラーメン、香の物が付く「わらじラーメン」セットは960円(税込み)。

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