埼玉新聞

 

<新型コロナ>高校生の声届く 文化祭の一般公開解禁へ 埼玉県が専門家会議、きょうにも新ガイドライン

  • 埼玉県庁=さいたま市浦和区高砂

 新規感染者が減少傾向にある新型コロナウイルスの現状を踏まえ、県は24日、県立学校における現在の感染対策ガイドラインを改正し、文化祭の一般公開や部活動の合宿を解禁する方針を決めた。同日に開催されたコロナ専門家会議で了承されたことを受け、25日にも新たなガイドラインを県立学校に示す見通し。高田直芳県教育長は会議後の会見で「一般的なイベントは通常通り人数制限なく実施されており、一般の旅行や修学旅行も実施できている」と緩和の背景を説明した。

 県は専門家会議で、マスク着用について国の基本的対処方針に従い、会話をほとんど行わない場合には屋内で2メートル以上の身体的距離が取れない場合を除き、「着用は必要ない」との考え方を示した。一方、会話を行う場合は、屋外で距離が取れる場合を除きマスク着用を推奨。公共交通機関の中では、会話を行わない場合でも推奨するとした。

 子どもについても、文科省のマニュアルに沿い、登下校時に気温や湿度、暑さ指数が高い時は外すよう指導することなどを確認した。

 大野元裕知事は24日の定例記者会見で「国の見解ではあいまいな部分がある」と指摘しながら、専門家会議では具体的な判断基準の設定に難色を示されたとして、文科省の今後の発表を待つ考えを示した。

 県によると、23日時点の感染者の入院は381人、重症者は0人。24日の専門家会議ではコロナ病床を現在の1827床から6月1日以降1300床に縮小することが了承された。また、昨年オープンしなかった3カ所の県営プールについて、今年は入場者を半数に絞りオープンする方向とした。

 大野知事は定例記者会見で、宿泊代金などを補助する観光応援キャンペーン「旅して!埼玉割」の期限を今月末から、6月末まで延長すると説明。「観光事業者はコロナ禍でダメージを受けた。盛り上げたい」と話し、県内観光を呼びかけた。また、感染対策の要請に協力した飲食店などへの協力金について、事情により期限内に申請できなかった事業者から6月6日~7月31日の間、追加で申請を受け付けると発表した。

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