埼玉新聞

 

浦和・ファブリシオ、タイ遠征中に完全合流 全体練習で全メニューを消化 12日、名古屋戦

  • ポゼッションゲームに励む浦和の(左から)ファブリシオ、大城、荻原=10日、大原サッカー場

 勝ち点17で9位の浦和は12日、アウェーで同20の2位名古屋と対戦する(15時・豊田ス)。試合を2日後に控えたチームは10日、大原サッカー場で約2時間の全体練習を行った。

 興梠、森脇、鈴木、山中はジョギングなど軽めのメニューで調整。エベルトンは室内のみで、右下腿(たい)筋に張りを抱えているマウリシオもピッチに姿を見せなかった。そのほかのメンバーは6対3のポゼッションゲームなどで汗を流し、タイ遠征中に完全合流を果たしたファブリシオも全メニューを消化した。

 練習後に会見したオリベイラ監督は、「非常に重要な勝利だった。試合を支配し、もっと得点を重ねてもおかしくない内容だった」とアウェーで貴重な勝ち点3を手にしたアジア・チャンピオンズリーグ(ACL)のブリラム(タイ)戦を総括した。

 指揮官は「リーグにスイッチを切り替えつつ、ACLに向けた準備もしなければならない」と、直接対決で決勝トーナメント進出を争う21日の北京国安(中国)戦を視野に入れて名古屋に乗り込む意向を示した。

■完全合流、期待を実感/ファブリシオ

 昨年9月のC大阪戦で左膝前十字靭帯(じんたい)、内側半月板損傷の重傷を負った背番号12が、帯同していたタイ遠征中に完全合流。「8カ月間はサポーターのような感じだった。試合前の雰囲気は普段味わえない」と笑顔がこぼれた。

 激しいスプリントを繰り返した10日の練習後は息を弾ませて、「タイから走って帰ってきた」とおどけた。ミニゲームでは迫力十分のシュートも披露し、「痛みは多少残っている。軸足のアングルに集中して、気を使うことは続けたい」と自身の状態と向き合う。

 周囲の期待を実感しながら、「強いシュートを打ってネットを揺らすことしか考えていない。自分が一番やりたいことは、サポーターの期待に応えること。このチームには全員の力が必要」とクラブへの貢献を誓った。

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