埼玉新聞

 

初日は完売 国旗カラーでハート、さいたまのチャリティークッキー人気 売り上げの一部をウクライナに

  • 販売されているウクライナチャリティークッキー

 障害者らが作った菓子を販売する多機能型事業所「アトリエ・モモ」(さいたま市浦和区)は、売り上げの一部をウクライナの人道支援に寄付するチャリティークッキーを販売している。16日の販売初日はさいたま市中央区役所と同事業所前で47袋全てが完売。17日は浦和コルソ(さいたま市浦和区)の手作り市に出店し、多くの人が商品を手に取った。

 クッキーは1袋3枚入り300円。本来250円のクッキーに寄付金を上乗せして販売し、50円が日本赤十字社の「ウクライナ人道危機救援金」に寄付される。青と黄のウクライナの国旗カラーで平和を願うハートを描いたデザイン。販売は平日のみで、事業所前と日替わりでさいたま市内区役所のショップで販売している。

 職員の発案で開発し、菓子作りや販売は障害がある利用者が行っている。販売を担当する内田浩司さん(47)は「昨日(16日)は完売してうれしかった。とてもやりがいがある」と人気を喜んだ。購入した浦和区勤務の女性(70)は「寄付団体などへの寄付はハードルが高いが、小額でもお菓子を買って貢献できていいと思う。見た目もかわいい」と話した。

 横山由紀子代表(55)は「初日は早い時間に売り切れた。一度に10袋買う人もいた」と購入者の関心が高さを感じたという。「ウクライナの障害者は避難できずに困っているかもしれないと利用者とも話している。今後も状況が落ち着くまで販売を続ける」と話した。販売予定などは同事業所のホームページで確認できる。

 アトリエ・モモは介護福祉サービスを展開する「福祉ネットワークさくら」が運営し、障害を持つ利用者が能力に合わせて菓子作りや販売業務を行っている。ムーミンバレーパーク(飯能市)のショップ内などに商品を卸しており、売り上げは利用者の工賃になる。

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