埼玉新聞

 

147年の歴史に幕…埼玉・行田の北河原小学校が閉校 朝夕に鳴らしていたカリヨンベル最後、花火舞う

  • 閉校記念式典のフィナーレで、花火に合わせて鳴らされたシンボルのカリヨンベルを聞く参加者たち=13日午前、行田市立北河原小学校

 今月末で147年の歴史に幕を閉じる行田市立北河原小学校(多田昌樹校長、児童数19人)で13日、閉校記念式典が行われ、児童や職員、保護者ら約150人が思い出の校舎に別れを告げた。朝夕にカリヨンベルが鳴ることでも知られた同校は、4月から市内の南河原小に編入される。

 同校は明治7(1874)年に創立。1958年のピーク時には276人の児童が在籍していたが、少子化の影響で児童数は徐々に減少していった。2006年度には複式学級が編成されるようになり、現在は児童数が県内で2番目に少ない小学校だったという。昨年8月の市議会臨時議会で、荒木小や須加小とともに閉校することが決まった。

 第1部の閉校式で来賓の石井直彦市長は「たくましく生きる北河原っ子の精神はいつまでも受け継がれていく」とあいさつ。代表児童として6年生の深田峻生(としき)さん(12)は「閉校を知った時は悲しかったが、思い出を忘れずにそれぞれ頑張っていく」と語った。多田校長は石井市長に校旗を返納し、「北河原の地に掲げた教育の高き理想は今後も受け継がれると確信している」と話した。

 第2部の記念式典では、児童たちが事前に録画していた群読や歌「ありがとうの花」、校歌を披露。最後は打ち上げられた花火に合わせて、同校のシンボルであるカリヨンベルも鳴らされた。

 行田市内では荒木小と須加小も今月末で閉校し、荒木小の場所に見沼小が4月に開校。中央小と星宮小も今月末で閉校し、中央小の場所に忍小が4月に開校される。

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