埼玉新聞

 

水戸黄門が「この木はなんじゃ」でナンジャモンジャ 幸手で住民が庭を開放、人気の散歩スポットに

  • 訪れた人とナンジャモンジャの花を楽しむ町田花子さん(右から3人目)

 幸手市の町田花子さん(72)方=同市外国府間673=の庭に育つ樹木ヒトツバタゴ(通称ナンジャモンジャ)の花が見頃を迎えている。町田さんは「花で皆さんの気持ちが和めば」と訪れる人に声を掛けている。

 ナンジャモンジャはモクセイ科の落葉高木。白い清楚(せいそ)な花が枝を覆い、雪がかぶったように見えるのが特徴。ナンジャモンジャというユニークな愛称は江戸時代、水戸黄門で知られる水戸光圀が参勤交代の際、「この木はなんじゃ」と問うて勘違いしたことから付されたと言われている。

 町田さんがナンジャモンジャの木と出合ったのは、40年以上も前のこと。明治神宮から苗木を譲り受けたことが切っ掛け。20年ほど前からは自宅の庭を無料で開放。敷地内には複数のナンジャモンジャの木があり、季節の花を楽しむことができるなど、地域でも人気の散歩スポットになっている。

 今年は昨年より遅いものの、大型連休後半に満開になりそうだという。「花を見ることで皆さんの気持ちが和み、笑顔を見ることができれば」と町田さん。思いを短歌につづり、ナンジャモンジャの木に結んだ。

 慈しみ育てし庭木花盛りて

 集う人人花こそ嬉し

 ナンジャモンジャを通じて、庭の木や花を見に集まる人々との出会いを楽しみにしている。

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