埼玉新聞

 

<新型コロナ>私立高入試、感染拡大で厳戒態勢 体調変化に気を配る試験官 校門で発熱が確認された場合は

  • 試験中の感染対策として実際に机に設置されるアクリルパネル=14日、栄東高校(さいたま市見沼区)

 県内の私立高校入試が22日から始まる。栄東高(さいたま市見沼区)では、22、23日の入試で計約2700人の受験が見込まれている。18日までの、隣接する系列校栄東中の入試では、新型コロナウイルス感染が疑われる体調不良者や集団感染は発生しなかったが、急速な感染拡大に緊張感を強めている。

 栄東高では受験生が使う全ての机に3面のアクリルパネルを設置。1教室の収容人数を36人以下に制限し、定期的な換気や机、椅子の消毒などの対策を徹底する。辻潤副校長は「試験中の生徒の体調変化に気を配るよう、試験官一人一人に徹底している」とし、教員もマスクとフェースシールドを着けた上で厳戒態勢で臨む予定だ。

 また、校門近くに設置するサーモグラフィーなどで発熱が確認された場合や、登校前に症状がある生徒には、2月5日の追試験で受験してもらう。追試験は入学試験を出願し当日欠席した受験生が申し込み可能で、追加料金なしで受験できる。県公立高校は本年度から、無症状などの条件を満たした濃厚接触者の別室受験を認めているが、栄東高では申告があった濃厚接触者は全て追試験で対応する。辻副校長は「無理やり別室受験としたとき、本当に安心できるのかという懸念がある」と話した。

 同校ではコロナ下、学校説明会のリモート開催や、ホームページ上に学校紹介の動画を掲載するなど対応を工夫してきた。志願者数の減少を不安視していたが、栄東中、栄東高共に増加した。辻副校長は「学校の中で感染を出さないように取り組む。受験生にはぜひ安心して受験してほしい」と話した。

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