埼玉新聞

 

<新型コロナ>感染急増でさいたま市、保健所スタッフ人数を倍以上に増やす 感染急増の影響が出始めた

  • さいたま市保健所は感染の急拡大を受けて体制を強化。ビブスを着ている右の2人が保健師で、応援職員の相談に応じていた=18日午後、さいたま市中央区の公共施設

 新型コロナウイルスの急速な感染拡大を受けて、さいたま市は18日から保健所の体制を強化した。20日までに平時の倍以上の186人体制とする。保健師や一般職員らが応援に入り、患者への健康状態の聴き取りや事務手続きなどを担う。18日の感染者数は460人と過去最多を更新。感染者数の伸びは想定を上回っており、市は次の体制を至急検討するとしている。

 市は患者の調査に遅れが生じた第5波を教訓として、第6波に備えて保健所体制の強化策を打ち出していた。1週間の感染者数が200人を超えた時点を感染拡大移行期、350人を超えた時点を感染拡大期と設定。平時の90人体制から、110人体制、186人体制にするとしていた。

 17日までの1週間の感染者数は1446人。自宅療養者は17日現在、1389人に上っている。市は11日に感染拡大期に移行したと判断して、全庁から保健師や一般職員らを動員。同市中央区の公共施設で18日、業務の一部を報道陣に公開した。保健師3人が支援しながら、応援職員ら約20人が患者への最初の健康状態を聴き取るなどしていた。

 オミクロン株の感染拡大は想定を上回っており、感染拡大期の移行まで2週間とみていたが、3日間で達した。感染者数の急激な増加で、発生届が出てから最初の電話連絡までに、数日かかる人も出てきているという。市は人員増や業務の優先度を決めるなど至急に検討するとしている。

 市保健所参事で保健師の星野由美子さんは「全庁を挙げて、患者の命を守ることを重点に置いて対応していきたい」と話していた。

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