埼玉新聞

 

<新型コロナ>ワクチン済みも…埼玉3人感染、重症者8人 イベント人数上限、条件付き撤廃へ「恐る恐る」

  • 埼玉県庁=さいたま市浦和区高砂

 埼玉県などは22日、新型コロナウイルス感染者を新たに3人確認したと発表した。県によると、感染者の内訳は、県発表が3人、さいたま市、川口市、川越市、越谷市はそれぞれ0人。

 これまでに確認された感染者は11万5783人(チャーター便帰国者含む)、死者は1055人(22日午後7時現在)。

 22日午後9時時点の重症者は8人、感染者の入院は52人、ホテル療養10人、自宅療養22人。退院・療養終了は11万4643人。

 県管轄で詳細が判明したのは、前日午後判明分を含め、10代未満~70代の男女5人。そのうち70代女性1人はワクチンを2回接種済みだった。

■イベント上限、条件付き撤廃 県のコロナ対策会議

 県は22日、新型コロナウイルス対策本部会議を書面開催し、イベント主催者が感染防止安全計画を策定して県の確認を受けた場合、参加人数の上限を撤廃することを決めた。大野元裕知事は会議後、記者団に「傷ついた経済を回復基調に乗せる。恐る恐るではあるが、状況を見極め、さらなる経済活動の向上を期待したい」と述べた。

 19日に国の基本的対処方針が変更されたことを受けた対応。本部会議前に行われた専門家会議では、出席委員から「緩和しない理由を見いだすことが難しい」など、制限緩和を認める意見が出された。

 参加予定人数が5千人以上かつ収容率50%以上で、大声を発しないイベントについて、人数と収容率の上限を削除。人数上限を収容定員まで、収容率上限を100%とする。

 主催者が「感染防止安全計画」を策定し、県の確認を受けることが条件。イベント開催2週間前までに飛沫(ひまつ)抑制(マスク着用や大声を出さないこと)の徹底、手洗い、手指・施設消毒の徹底など具体的な感染防止対策を盛り込み、終了後は報告書を県に提出する。県は計画を25日から受け付けるとしている。

 直近では12月12日に埼玉スタジアムで予定されているサッカー天皇杯全日本選手権準決勝の浦和レッズ対セレッソ大阪戦などが対象。主催者から感染防止安全計画が提出され県が認めれば、感染防止策を徹底し、応援歌を合唱しないなど条件付きで収容定員までの入場を認めるとみられる。

 県内では新型コロナ新規陽性者の減少傾向は続いており、今月18日には昨年6月以来、約1年5カ月ぶりに1日の新規陽性者が1人にまで減少。一方、さいたま市、川越市では、直近7日間の4日以上で新規陽性者が前週同一週を上回り、県は警戒区域アラートの「注意報」を発信し、引き続きの注意を呼び掛けている。

 また、県は新型コロナ特措法に基づき、事業者に対し業種別ガイドラインの順守を改めて呼び掛け。「彩の国『新しい生活様式』安心宣言飲食店+(プラス)」の認証を取得していない飲食店に対し、速やかな取得を求めるとした。

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