埼玉新聞

 

慌てた客、通帳落とす…菓子店員が目撃、詐欺直感して客守る 金融機関の窓口でも機転、詐欺阻止 県警表彰

  • 小笠原正男署長(右端)から感謝状を授与された埼玉縣信用金庫上福岡支店の斉藤理規支店長代理と菓子店員の高橋優子さん=東入間署

 振り込め詐欺の被害を未然に防止したとして、埼玉県の東入間署は、埼玉縣信用金庫上福岡支店(ふじみ野市上福岡2丁目)の支店長代理斉藤理規さん(44)と同行員三浦悦子さん(43)、東武東上線鶴瀬駅ビル内(富士見市鶴馬)菓子店の店員高橋優子さん(52)の3人に感謝状を贈呈した。

 同署などによると、今年2月27日午前9時20分ごろ、同支店に80代女性が来店し、窓口で定期口座から数百万円の引き出しを申請。応対した三浦さんが理由を聞いた際、「リフォーム」と話したため、不審に思って上司の斉藤さんに報告。斉藤さんが詳しい事情を聞くと、女性は「息子から電話があり、200万円が必要になった」などと話したため、振り込め詐欺と直感し、同署に通報した。

 3月11日午前11時ごろ、同駅ビル内の現金自動預払機(ATM)で、60代女性が携帯電話で話しながら操作しているのを、近くの菓子店にいた高橋さんが目撃。通帳を落とすなど慌てた様子だったため「何かありましたか」と声を掛けた。女性が「還付金が口座に返還される」などと話したため、詐欺と直感。高橋さんから説得された女性が近くの交番に届けた。

 感謝状を授与された高橋さんらは「被害者の役に立てて本当によかった」と話していた。

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