埼玉新聞

 

<新型コロナ>学校に抗原検査キット、15分で判定 保育所、福祉施設にも配置 埼玉・三芳町が協定

  • 協定を締結した(左から)林伊佐雄町長と埼玉セントラル病院の丸山直記院長、東京バイオマーカー・イノベーション技術研究組合の芝崎太理事=三芳町役場(町提供)

 新型コロナウイルスの感染防止対策で、公共施設や福祉施設などに短時間でウイルスの有無が確認できる抗原検査キットを備え、施設などのクラスターを抑制しようと、三芳町とIMSグループ医療法人財団「明理会・埼玉セントラル病院」(三芳町上富)、非営利公益法人「東京バイオマーカー・イノベーション技術研究組合(TOBIRA)」(東京都千代田区)は、「新型コロナウイルス感染症クラスター抑制に向けた連携協力に関する協定」を締結した。

 TOBIRAが提供する抗体キットを学校や保育所、福祉施設などに配置し、研修を受けた各所の職員の指導に基づいて、希望者がキットを使用して約15分で抗体の有無を判断できる事業。PCR検査とともに町内の検査体制を強化する。

 協定によると、三芳町は検査を実施する関係施設との連携や助言、TOBIRAに対して検査結果を報告する。埼玉セントラル病院は検査と医療面からの助言や補佐、陽性への助言など、TOBIRAは町に検査キットを提供し、仕様に関した助言をする。

 町によると、町は昨年10月、ふじみの救急病院と学校や公共施設などで感染者が確認された場合、各施設でPCR検査を実施するなどの業務契約を締結。町内施設のPCR検査事業に取り組む中、埼玉セントラル病院から抗体キットによる検査体制の強化を打診され、協議を進めていた。

 同町は「PCR検査は医師の管理下で実施され、結果がでるまで数時間かかる。抗体キットによる短時間の検査を導入することにより、迅速な対応が可能となる。抗原検査とともにワクチン接種を推進することで、安全で安心な環境が提供できる」と期待を寄せている。

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