埼玉新聞

 

国道122号沿いに直営店オープン迫る!創業110年の老舗“野川染織工業”、生活に「藍染め」さらに浸透へ 店名「甕覗き(かめのぞき)」の意味

  • 新直営店「甕覗き」の売場に立つ野川雅敏社長(左)と野川雄気専務=羽生市須影

    新直営店「甕覗き」の売場に立つ野川雅敏社長(左)と野川雄気専務=羽生市須影

  • 新直営店「甕覗き」の売場に立つ野川雅敏社長(左)と野川雄気専務=羽生市須影

 羽生市須影の野川染織工業が20日、同市須影の国道122号沿いに新直営店「甕覗き(かめのぞき)」をオープンする。4代目の野川雅敏社長(64)は「藍染めと人が出会う場にしたい」と話した。

 野川染織工業は1914年創業で、創業110年の老舗企業。糸から藍染めする「武州正藍染」の伝統を誇る。2010年から24年2月末まで14年間営業した直営店「ジャパンブルーテラス」を閉店し、「甕覗き」で藍染めのまち羽生をさらにアピールする。

 「甕覗き」は、糸や布がそっと甕を覗いたような、最初の淡い藍色のことをいう。専務の野川雄気さん(33)は「藍染めのジャパンブルーを、生活の場でより一層広める場として、新店舗の甕覗きがある」と紹介した。

 「甕覗き」の建物は、いにしえの趣がある平屋215平方メートル。催事スペース兼展示室が約55平方メートル、売場が約50平方メートル。「武州正藍染」の意義とものづくりの奥深さ、剣・禅・農をコンセプトとした和様の暮らしを届ける。

 展示室には、小幅自動織機や藍甕(あいがめ)、糸染めの工程が分かるものがある。売り場では、藍染めの生活を提案。文様刺し作務衣(さむえ)、シャツ、ジャケットや寝具のシーツ、枕、各種小物がある。

 「甕覗き」は、金・土・日曜日のみの営業(午前10時半~午後6時)。問い合わせは、野川染織工業(電話048・561・0368)まで。

 20日は同所で、店舗外イベントとして、各種店舗の販売やステージなどを行う「青縞(あおじま)の市」(午前10時半~午後4時)がある。
 

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