埼玉新聞

 

全国で入賞7度、生徒をその気にさせる名人だった…元埼玉栄高駅伝部監督・徳田さん「お別れ会」に150人

  • 優しくほほ笑む徳田博道さんの写真に献花する参会者=11日午後、さいたま市内

    優しくほほ笑む徳田博道さんの写真に献花する参会者=11日午後、さいたま市内

  • 優しくほほ笑む徳田博道さんの写真に献花する参会者=11日午後、さいたま市内

 埼玉栄高校の駅伝部監督として、県内の陸上の発展に尽力し、昨年11月に73歳で亡くなった徳田博道さんの「お別れの会」が11日、さいたま市内で開催された。同部の卒業生や卒業生の保護者ら約150人が参会。故人をしのび、改めて感謝の思いを伝えた。

 鹿児島出身の徳田さんは日本体育大学卒業後、1973年に埼玉栄高に着任。92年に駅伝部監督に就任すると、2013年3月に勇退するまで全国高校駅伝に19年連続を含む20度導いた。この間、08年の3位を含む7度の入賞を果たし、“ロードの栄”と呼ばれる駅伝力を全国に示した。

 会の発起人の一人で、恩師の後を継いだ神山洋一・現男子駅伝部監督(47)は、「生徒をその気にさせる名人だった」と明かす。徳田さんが勇退後も自身が困ったり、悩んだりした際には、相談に乗ってもらっていたという。「徳田先生が築いた駅伝部を守り、天国で喜んでもらえるように、生徒と共に頑張りたい」と決意を新たにした。

 会にはたくさんの教え子が訪れた。日体大では主将として箱根駅伝制覇、ホンダなど実業団でも活躍したOBの服部翔大さん(32)は4月から、立正大学の駅伝監督(現コーチ)に就任する。「長距離に導いてくれたのが徳田先生だし、それがなければ指導者になることもなかった。徳田先生のように個性豊かな選手を育てたい」と力を込めた。

 お礼の言葉を述べた徳田さんの妻ゆかりさん(71)は、「ここまでたくさんの方たちに来てもらえるとは思いませんでした。皆さんには感謝しかありません」と語った。

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