埼玉県内に複数の店舗を構える小売大手のベイシア（前橋市）は12月1日から、ポイント付与が主な目的のスマートフォンアプリ「ベイシアアプリ」を始める。ポイント提供を手掛けるのは初で、既に会員登録の募集を始めた。ほぼ全店で対応し、利用客の利便性の向上と囲い込みを推進する。

　これまでは価格訴求による集客が主で、ポイントサービスは導入していなかった。ただ競合他社がサービスを展開し、利用客からの要望も強く、導入を決定。ポイントカード形態で展開する競合が多いが、スマホ決済など非接触領域での各種決済手段の充実に力を入れており、導入当初からスマホでのサービス提供とした。

　レジの支払い時にアプリでバーコードを表示して読み取る。ポイントは200円（税別）で1ポイント貯まり、100ポイントごと税込100円から買い物できる。アプリを通じて会員限定の特価商品を提供するほか、各種クーポンも配信する。

　今月中にスマホでアプリ会員になると300ポイントを付与。12月中に買い物をした会員には最大で200ポイント提供する。年末商戦の集客と収益の向上につなげる。

　以前から新座店（新座市）など一部店舗で、総菜や果物セットなど一部商品の事前注文と決済ができて、店舗で受け取れる別形式のスマホアプリサービス「タッチdeデリカ」を運用している。今後は利便性向上へ新たに導入するベイシアアプリとの統合も視野に、アプリのさまざまな可能性を探るという。