埼玉新聞

 

人気ギョーザの老舗町中華、じつは注文多い“揚げワンタン”絶品 女性客に好評 かた焼きそばも必見 極めた美味しさ、最初は中華ではなくどんな店

  • 人気メニューの一つ「揚げワンタン」

    人気メニューの一つ「揚げワンタン」

  • 厨房で下準備する3代目店主、近藤史弥さん=本庄市南2丁目「中華 幸楽」

    厨房で下準備する3代目店主、近藤史弥さん=本庄市南2丁目「中華 幸楽」

  • 人気メニューの一つ「揚げワンタン」
  • 厨房で下準備する3代目店主、近藤史弥さん=本庄市南2丁目「中華 幸楽」

 静かな住宅街の中でひときわ目立つ3階建て建物が、1977年から営業している「中華 幸楽」。3代目店主、近藤史弥さん(31)と母洋子さん(60)が厨(ちゅう)房(ぼう)で腕を振るい、客をもてなす。史弥さんの祖父清次郎さん(享年60歳)と祖母節子さん(87)がオープンさせた。節子さんが営んでいた総菜屋が幸楽の前身。シューマイと、みそベースのもつ煮は総菜屋時代からの味をそのまま提供している。

 史弥さんにとって幸楽は身近な存在。調理の専門学校を卒業後、20歳の時に幸楽で働き始めた。料理の基になるスープを改良。さっぱり系で、さらにこくや深みのあるものに仕立てた。「店を大きくし、たくさんの人に来てもらいたい」と、客との出会いも楽しみにしている。

 ラード(動物性油脂)を使わず全品を調理し、野菜は地元野菜が中心。宴会時に注文が多いのが、パリパリに揚げたワンタンに独自の甘酢の餡(あん)をかけ、白髪ネギを添えた「揚げワンタン」だ。ワンタンの表面には模様のように気泡ができている。高い温度で揚げるとワンタンが焦げ、温度が低いと気泡はできない。白髪ネギにも餡が絡み女性からも人気で、酒のつまみにも合う。単品でも頼め、テイクアウトもできる。価格は810円(税込み)。

 史弥さんが幸楽で働き始めたのを機に建物の外壁を赤色にした。出前などで使用する軽ワゴンの屋根の上に龍の看板を乗せたところ、新しい客も増えた。「コロナのあおりを受け、生き残るためにはどうすればいいか不安はつきもの」と史弥さん。それでも「昔からの味をぶれずに信じ、新しいことも取り入れたい」と中華鍋を振るっている。

【メモ】中華 幸楽 本庄市南2の1の23(電話0495・21・5509)。昼の部は午前11時~午後2時。夜の部は午後5時からで、同8時半までに入店すれば同10時がラストオーダー。定休日は日曜と祝日、火曜日の夜の部。JR本庄駅南口から西南に約10分。本庄保健所東側。

【主な人気メニュー】塩味の野菜スープ仕立ての水ギョーザ(880円)。持ち帰り水ギョーザ鍋(5人前)はスープとギョーザ25個、唐辛子みそ付きで4300円。国産食材を使用した餃子460円。肉野菜炒め860円、レバニラ炒め820円。かた焼きそばとあんかけ焼きそばはともに830円。
 

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