埼玉新聞

 

過激…女性プール撮影会が中止「性の商品化」今後一律で公共施設の水着撮影会を許可しない方針 主催者は

  • 【ちなみ】プール

    県営プール撮影会が中止、条例違反か 過激な水着も

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 公益財団法人の県公園緑地協会が指定管理している県営水上公園で開催予定だった水着を着た女性を撮影するイベントについて、主催者に施設の利用を許可しないことが10日までに、取材で分かった。主催者はイベントを中止した。

 県によると、「水着撮影会」は今月10~25日、しらこばと水上公園(越谷市)と川越水上公園(川越市)で複数の団体が開催する予定だった。5月末、県民から県に対し「明らかに水上公園と分かる背景で撮ったわいせつな写真がインターネット上に掲載されている」との指摘が寄せられた。共産党県議団も「過去のイベントで水着の女性がわいせつなポーズやしぐさで写り、明らかに性の商品化を目的としている。県有施設を貸し出すべきではない」と、撮影会の中止や基準の見直しを県に要望していた。

 同協会の担当者は中止要請について「県条例に基づき過激なポーズや水着を禁止する条件で許可していたが、インターネット上で条件に反する写真が見つかった。中学生と見られる女性が過去にモデルとして参加していた投稿もあった」と説明。「個人の取り方にもよるが、公序良俗や表現の自由は幅広い。公共施設では水着撮影会の管理は難しい」として、今後一律で水着撮影会を許可しない方針としたことを明かした。

 しらこばと水上公園によると、水着撮影会は2018年からプールの閉鎖期間に行われてきた。過激な水着やきわどいポーズを避けることを条件に許可していた。同公園の担当者は「プールには夏以外、人が来ない。水着撮影とプールというロケーションが一致しており、施設の利活用になるので公序良俗に反しない限りは開催を認めていた」と述べた。

 短文投稿サイト(ツイッター)には、イベントに参加予定だった女性らが中止を嘆く投稿や、「表現の自由の侵害ではないか」という指摘などが上がっている。主催団体の一つは取材に「(県の許可条件に反した写真は)弊社ではない」とした上で、「困ったことは困ったが、施設側がそういう決定、判断をしたということ」と話した。

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