埼玉新聞

 

<参院補選>上田清司氏が出馬表明 周囲から国政転身を勧める声「2週間前に決断」 行財政改革に意欲

  • 上田清司氏

 前知事の上田清司氏(71)が20日、県庁で記者会見し、10月10日公示、27日投開票の参院埼玉選挙区補選(改選数1)に無所属で出馬することを正式に表明した。

 上田氏は、親しい県議や経済関係者など周囲から国政転身を勧める声があったとし、「休みたい気持ちと(国会議員として)若い人の支援をしなければという気持ちが半々だった」と明かし、「約2週間前に出馬を決断した」と述べた。

 国政では「地方重視の政治や臨時行政調査会の設置などによる行財政改革に取り組みたい」と意欲を示した。

 会見で憲法改正について問われた上田氏は「9条は自衛隊の存在が重きをなす条文になっているべきだ。環境、人権問題を含めて大きな議論をしていくのが良いと思う」と語った。

 補選は8月の知事選で初当選した大野元裕氏(55)の参院議員辞職に伴うもので、10月からの消費税増税直後の国政選挙としても注目される。

 上田氏は知事選で、立憲民主党など4野党が支援した大野氏を後押しし、自民、公明両党推薦の新人を下す立役者となった。補選では、自民党県連が候補者擁立を目指しており、今後、党本部との調整が本格化するとみられる。

 上田氏は福岡県大牟田出身。衆院議員を3期務めた後、2003年から4期16年、知事を務め、全国知事会長にも就いた。

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