埼玉新聞

 

世界大会では1万2千人鑑賞 盆栽界の至宝・五葉松「日暮し」、さいたま・盆栽美術館で特別展示

  • 特別展示される五葉松「日暮し」(さいたま市大宮盆栽美術館提供)

 さいたま市北区土呂町の市大宮盆栽美術館で2月8日から、同館所蔵で「盆栽界の至宝」と呼ばれる五葉松「日暮し」を特別展示する。

 日暮しは推定樹齢450年、新潟県内の山中で発見されて以来、約90年間にわたって盆栽家の仕立てを受けている銘品盆栽。円弧を描く独特の樹形や、枝や幹の一部が枯れて白骨化した「ジン」「シャリ」が荒々しく、自然の厳しさや力強さを感じさせる。見る者を、日が暮れるのを忘れるほどに魅了することから、この名が付けられたという。

 展示は約1年ぶり。17年4月に市内で行われた世界盆栽大会に合わせて6年ぶりに特別展示された際には、「至宝」を一目見ようと、国内外から4日間で1万2千人以上が同館を訪れた。

 1日から始まる春季特別展「『国風盆栽展』の誕生―『美術館』をめざした昭和初期の盆栽」に合わせての展示。同館は「世界大会でご覧になれなかった方も、この機会にじっくり鑑賞していただければ」と呼び掛けている。

 展示は2月13日まで。午前9時~午後4時(入館は3時半まで)、同館コレクションギャラリー「真の間」。観覧料は一般300円、高大生・65歳以上150円、小中学生100円。

 問い合わせは、同館(電話048・780・2091)へ。

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