埼玉の倒産、10月は36件…負債総額は47億3400万円 10億円以上の大型倒産が2件、大きく全体を押し上げる 要因別では「販売不振」が大半 賃上げの波に乗れない企業、“賃上げ疲れ”から倒産しかねない
東京商工リサーチ埼玉支店が5日に発表した26年10月の県内企業倒産状況(負債額1千万円以上)は前年同月比1件(2・7%)減の36件、負債総額は27億6400万円(140・3%)増の47億3400万円だった。昨年はなかった負債額10億円以上の大型倒産が2件発生し、全体を大きく押し上げた。
比較可能な主要10産業中、2産業で増加。「製造業」が前年同月比で1件増の8件(構成比22・2%)、「卸売業」が1件増の4件(同11・1%)となった。一方、4産業が横ばい。「建設業」が7件(同19・4%)、「運輸業」が2件(同5・6%)、「情報通信業」が1件(同2・8%)、「サービス業ほか」が12件(同33・3%)だった。
減少は「小売業」のみで前年同月比で3件減の2件(同5・6%)だった。「農・林・漁・鉱業」「金融・保険業」「不動産業」の3産業は昨年に続き倒産はなかった。
負債額別では、「1千万円以上5千万円未満」が2件増の26件(同72・2%)と最も多く、「1億円以上5億円未満」が2件減の4件(同11・1%)、「5千万円以上1億円未満」が4件減の3件(同8・3%)で続いた。
負債10億円以上の大型倒産は、自動車部品製造の「来然工業」(さいたま市南区、負債総額15億3300万円)、一般貨物自動車運送業の「藤沢急送」(深谷市、同14億円)の2件だった。
要因別では、「販売不振」が1件減の32件(同88・9%)と大半を占めた。既往のしわ寄せ、売掛金などの回収難を加えた不況型倒産は34件(同94・4%)だった。
業歴別では、「30年以上」が2件増の11件(同30・6%)で最多。「2年以上10年未満」が1件増の10件(同27・8%)、「10年以上20年未満」が2件増の7件(同19・4%)で続いた。
今年1~10月までの倒産件数は累計で368件と前年よりも15件減。それでも350件超えは2年連続となり、過去10年で2番目に多い水準にある。同支店では賃上げの波に乗れない企業は従業員の退職阻止や採用難で(失注の)悪循環に陥る可能性があるとして、「上昇する人件費を吸収する取り組みが遅れると、“賃上げ疲れ”が倒産という形で表面化しかねない」と見通した。
◇
帝国データバンク大宮支店が同日発表した県内企業倒産集計(負債額1千万円以上、法的整理)は前年同月比2件(5・6%)減の38件、負債総額は29億8千万円(118・3%)増の54億9900万円だった。








