埼玉新聞

 

アイドルから書の道へ 書道家竹内朱莉さんインタビュー 夢は「地元埼玉で個展」 文字・活字文化の日

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    「夢は地元埼玉で個展を開くこと」と笑顔で話す、書道家の竹内朱莉さん(相澤利一撮影)

  • ①竹内朱莉

    個展「煌々舞踊 光」を開催した書道家の竹内朱莉さん(埼玉県出身)。背景は、自身のソロデビューシングル「愛だろ、やっぱ!」のタイトルや歌詞をしたためた作品=東京都千代田区の明治安田ギャラリー(相澤利一撮影)

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    今回の個展タイトルにもなっている「光」。薄い墨で書かれ、色の濃淡で、筆の通り道や動きが分かる作品(相澤利一撮影)

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  • ①竹内朱莉
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 埼玉県出身の書道家・竹内朱莉さん(28)は10月19~26日、東京都千代田区の明治安田ギャラリーで個展「煌々舞踊 光(こうこうぶよう ひかり)」を開催した。ハロー!プロジェクトのアイドルグループ「アンジュルム」のメンバーとして活躍した竹内さんは現在、書道家としての顔はもちろん、歌手やタレント、アパレルディレクターとしても活動の幅を広げている。「文字・活字文化の日」に合わせ、書道家としての歩みや作品に込める思い、書の表現について話を聞いた。

 ―個展のタイトル「煌々舞踊」の意味を教えてください。
 「煌々舞踊」は、書道家としていただいた名前である「煌舞(こうぶ)」が元になっています。踊ることが好きで、自分の作品を見てくれた方からも「踊ってるみたいな字を書くね!」と言われていたので、それもちょっと絡めています。当初はタイトルを毎回変える予定でしたが、これ以上の言葉が出なかったので「煌々舞踊」で続けようと決めました。ただ、ちょっとした変化はほしいなと思ったので、最後の一文字を変えています。

 ―今回の個展タイトル「光」には、どのような思いを込めましたか。
 神々しい光というより、光が当たる部分と当たらない部分の「陰」と「陽」をテーマにしています。グループを卒業して一人になってから、先に進むのが難しいと思ったタイミングがありました。辛さや悩みを表に出すタイプではないのですが、そういう自分も含めて寄り添い、誰かに思いが刺さればいいなと、言葉の隣にちょっとした文章を添えた作品も作りました。見る人の心のモヤモヤが晴れたらいいなという気持ちを込めて書いています。

 ―今回の個展で一押しの作品はありますか。
 今回は初心に帰り「シンプル・イズ・ザ・ベスト」な作品を多く制作しました。初めて挑戦した、薄い墨の書がお気に入りです。ほぼ水で書いていて、にじみが強く出るので、乾いた後じゃないと出来が分からない難しさと楽しさがありました。濃い墨で書くのとはまた違ったパワーがあるなと感じています。筆の通った場所が分かるのも、この作品ならではの良さです。さまざまな表現への挑戦を通じて、前回の「煌々舞踊 杜」の頃から、線がより自由に生き生きとしてきました。自分としても、書からそれぞれの個性や生きざまが感じられます。過去の作品を見たことがある人には、特に成長が伝わると思うので、今の作品も見てほしいです。

 ―作品を制作する上で意識していることはありますか。
 一つでも考えごとがあると書けなくなってしまうので、本当に「無」の時に集中して制作しています。「あそこ行きたいな」とか「これほしいな」とか、少しでも「今日は頭の中がごちゃついてるな」と感じた時は、制作期間でも全く手を付けないようにしています。逆に「今日はいける!」と思った時は、朝から籠もって夜までずっと書いています。早い時間から始めないと明け方まで書き続けてしまうので、朝から取りかかることが多いです。

 ―書道の面白さをどのように感じていますか。
 同じ字を書いても、全く同じ作品にはならないところです。「すごくうまく書けたから、似たものをもう一枚書いておきたいな」と思ってもできないので、本当に世界に一つだけの作品が生まれます。自分の作品を「こう捉えてくれたらうれしいな」と思う反面、皆さまなりの感性で楽しんでくれる喜びもあります。色んな気付きや活力をくれるし、正解がないところも魅力だと思っています。

 ―書道の魅力をどのように発信していきたいですか。
 これまで作品に色を取り入れたり、写真と文字を組み合わせたりと、視覚的にも楽しめる工夫をしてきました。書道に対して、堅苦しいイメージを持つ人もいると思います。それも良さではありますが、美術展にふらっと遊びに行くような感覚で、ぜひ書道にも興味を持ってもらいたいです。もっとカジュアルに楽しんでもらえるよう、若い世代ならではの視点で魅力を広げていきたいです。

 ―アイドルとして活動してきた経験は、現在の書道にどのように生きていますか。
 当時の映像や、かすかに残っている記憶から「あの時の気持ちをそのまま作品に起こしてみよう!」と制作することがあります。これは何年もアイドルをやってきて、色々な活動や経験をしてきたからこそ湧き出てくる感情なのかもしれません。間接的なつながりにはなりますが、卒業後それぞれ違う道で活躍するメンバーの姿を見て「自分も頑張ろう」と思うことも多いです。ハロー!プロジェクトには、アイドルをやめてから書道家になる人はいなかったので、「全然違うこともできるよ!」ということを後輩たちにも見せられていたらうれしいです。

 ―今後、地元埼玉で挑戦したいことはありますか。
 埼玉で個展を開催することが大きな夢の一つです。地元で個展を開くことで、埼玉を盛り上げるお手伝いができたらうれしいです。地元の方々から「大きくなったね。小学生の頃から見ていたよ」と声を掛けていただくこともあります。埼玉は何かあったときに帰ってこられる、大好きな場所です。地元の皆さんに自慢に思ってもらえるような存在になれるよう、書の道を極めていきたいです。

=プロフィール=
竹内朱莉(たけうち・あかり)
1997年11月23日生まれ。埼玉県出身。2008年、ハロプロエッグ(現・ハロプロ研修生)に加入。11年、アイドルグループ「スマイレージ(現・アンジュルム)」のサブメンバーに選出され、2期メンバーとしてデビューを果たした。19年よりアンジュルムのリーダーを務め、23年6月21日をもって同グループおよびハロー!プロジェクトを卒業。現在は、書道家(雅号:煌舞)として活躍、タレントやアパレルディレクターなどマルチに活動中。

- 主な経歴 -
2023年 書道「教授」免許を取得
初の個展「煌々舞踊(こうこうぶよう)」を東京・大阪・福岡で開催
2024年 「煌々舞踊 東京 ~Final~」を開催
2025年 書道展「煌好幸-kou-」、「煌々舞踊 縁-en-」を開催
2026年 「WRESTLE KINGDOM 20 in東京ドーム 棚橋弘至引退」の大会キャッチフレーズを揮毫
書道展「煌々舞踊 杜」「煌々舞踊 光」を開催


=埼玉新聞WEB版=

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