【連載】埼玉発・企業トップが語る成長戦略 ギノウス・川﨑浩司社長〈後編〉 湿式工事専門で国内首位へ、全国9拠点展開し売上高100億円達成
商業施設に特化した左官やタイル・レンガ、ブロック工事などの湿式(しっしき)専門工事を手がけるギノウス(三芳町上富)。高い技術力と組織力を誇るプロの技術者集団として、着実な成長を遂げている。川﨑浩司社長に今後の戦略を聞いた。
―プロの職人はどのように育成していますか。
「人材開発は不可欠だ。正しい技能教育を行うため、コロナ禍という危機にあえて約1700平方メートルの土地に研修センターを新設した。当時は無謀だとも言われたが、未来への投資を優先した。未経験の若者を2カ月間、現場に出さずに給与を保証して集中育成している。若手や外国籍の社員も驚異的なスピードで一線級に育っており、専門力と人間力を身に付ける独自の研修をさらに進め、全国展開を目指す」
―今後の展開は。
「全国拠点を9カ所に順次拡充する。まずは関西圏を視野に、早ければ2027年にも大阪に支店を開設したい。続いて福岡、名古屋、東京、札幌、那覇、仙台、広島に順次開設する計画だ。全国の支店には資材倉庫や道具類などを配備し、自社で車両や運転手も育成・確保していく。これにより、フレキシブルな工事の進行と短納期への対応を実現する。三芳町で確立したビジネスと人材開発のモデルを全国へ広げ、9営業体制に拡大することで、左官やタイル、塗装などの湿式専門工事で国内トップシェアを獲得し、売上高100億円を達成したい。将来的には設備や電気工事も手がけ、総合的な施工体制を構築する方針だ」
―どのような企業を目指しますか。また、最終的な未来像をお聞かせください。
「社会性が高く、社会に必要とされる会社だ。ただ、ゴールは会社を大きくすることではない。私たちが背中を見せることで、建設業を世界中で最も魅力的な、若者の憧れの職業にすることを目指していく」
「建設業は単なる泥臭い仕事ではなく、自らの手で空間を創り上げ、人々に感動を与える最高にクリエイティブな職業だ。私たちがその先頭に立ち、働く環境や待遇の基準を劇的に変えていく。技術を磨き、人間力を高めたプロの職人が正当に評価され、誇りを持てる社会を必ず創り出す。業界の未来を劇的に変える第一歩を、私たちは今、力強く踏み出したところだ」
【埼玉県の経済をけん引する企業トップに焦点を当てた、新インタビュー連載「埼玉発・企業トップが語る成長戦略」がスタート。毎週火曜日と金曜日の週2回、電子版で配信する。激変する経営環境のなかで、いかにして次の成長カーブを描いているのか。最前線で舵を取る経営者の戦略に迫る】
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