埼玉新聞

 

春日部市の「正和工業」 新キャッチコピーに「経年シンカ」 既存建物の価値向上で社会課題の解決を 横田生樹社長インタビュー

  • 新キャッチコピー「経年シンカ」を掲げ、リノベーションを通じた社会課題解決を目指す横田生樹社長=14日午前、春日部市豊野町の正和工業埼玉本社

    新キャッチコピー「経年シンカ」を掲げ、リノベーションを通じた社会課題解決を目指す横田生樹社長=14日午前、春日部市豊野町の正和工業埼玉本社

  • 新キャッチコピー「経年シンカ」を掲げ、リノベーションを通じた社会課題解決を目指す横田生樹社長=14日午前、春日部市豊野町の正和工業埼玉本社

 総合リノベーションの正和工業(春日部市)は今期から、新キャッチコピーに「経年シンカ」を掲げ、既存建物の価値向上を通じた社会課題の解決を目指す。成長を支える人材戦略やリノベーションの可能性を、横田生樹社長(46)に聞いた。
 
―2026年7月期の売上高と成長を支えた要因。

 「売上高は約92億円で、前年比約1.5倍となった。グループ全体では100億円超を見込む。リノベーション案件の大型化と、数年前に立ち上げた電気設備部門の受注増加が好調を支えた。リノベーションでは、所沢市役所の庁舎改修工事や川崎市内の小中学校の空調整備事業など、大型案件を受注することができた。電気設備部門は、当初から十分な需要があると見込んでいた。その需要に対応する供給力、すなわち人材確保が順調に進んだことも大きい」

―人材確保や育成、定着に向けた取り組みは。

 「人材確保による生産力向上は、当社の成長に必要不可欠。若手や未経験者は経験豊富な現場監督と組ませ、実務を通じて学ぶ環境を整えている。会社が一方的に育てるというより、本人が成長できる環境をつくることが重要だと考えている」

 「採用では『働きたいと思われる会社』になることを重視している。他社と同水準以上の雇用条件に加え、福利厚生の充実や明確なビジョンの共有など、社員の人生を豊かにできる会社を目指す」

―新キャッチコピー「経年シンカ」に込めた思い。

 「建物は時間とともに劣化するのではなく、リノベーションによって価値や機能を高めていけるという思いを込めた。既存の建物を生かすことは、長寿命化や資源の有効活用、建設コストの抑制、人手不足への対応など、あらゆる社会課題の解決につながる」

 「再資源化材料の活用や省エネルギー性能を高める改修によって、工事中から建物の使用段階まで、CO2排出量の削減を目指す。既存建物をゼロエネルギービルや工場へと進化させるなど、改修後の価値まで提案できる会社になりたい。特に郊外では工場や倉庫、物流施設、都市部ではビルを中心に取り組みを強化していく」

―今後の重点施策と目指す姿。

 「既存事業の強化に加え、不動産事業とリノベーション事業の融合に注力する。古い工場や倉庫、ビルを取得し、リノベーションによって価値を高めて再販する。すでに動き始めており、早期に成長の柱へ育てたい。2030年までに売上高300億円、中期的には1千億円を目指す。生涯現役でありたいという思いは強く、1兆円企業に育てたいと本気で考えている」

 「環境や社会に配慮する、エシカル型のリノベーションを提供する会社としても認知を広げたい。社員にはリノベーションを通じて、多様な社会課題を解決する集団だという思いを深めてほしい」

 「『正和工業で働いてよかった』と思える会社づくりを追求するとともに、子どもや孫の世代に、地球で暮らす素晴らしさを胸を張って伝えられる環境を残していきたい。事業の成長を、社員の幸せや地域の発展、次世代の暮らしにつなげていく」

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