埼玉新聞

 

音楽観の深まり多彩な曲で ピアニストの三舩優子がリサイタル

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 確固たるタッチに裏打ちされた立体感のある演奏を繰り広げるピアニストの三舩優子が、10月28日に東京・ハクジュホールでリサイタルを開く。バッハやブラームスの名曲からヒナステラのパワフルなピアノ・ソナタ第1番まで。「物事の二面性を感じさせる演奏をしたい」との思いで、自身の音楽観の深まりを反映した多彩な曲を弾く。

 幼少期を米ニューヨークで過ごし、クラシックだけでなくジャズやフュージョンなどさまざまなジャンルの音楽に親しんだ。近年は、ジャズピアニスト山下洋輔と活動したドラマー、堀越彰とのデュオでも活躍。クラシックの曲を取り上げ、豪快なドラムと共に疾走感のある演奏を披露している。

 リズムには人一倍こだわりを見せる三舩。複雑に音が入り組んだ曲でも決して推進力を失わない。「脈拍を意識し、不必要にテンポを変えたり停滞したりしないようにしている。不整脈のような演奏はしたくない」

 一方で、リサイタルの曲目には「もやもやした雰囲気」が苦手だったラベルの「ラ・ヴァルス」や「後味がない不思議な曲」というヤナーチェクの「霧の中で」も盛り込んだ。「いろいろなことが起きて最後はふっと消えてゆく面白さが分かってきた」と達観した心境をのぞかせる。

 三舩にとってクラシックは「果てしない探求」。本を読むように何度も楽譜を開き、その都度新たな発見をする。「音楽は心を豊かにしてくれる。一緒に世界を回る旅に出かける感覚で演奏を聴きに来てほしい」

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