埼玉新聞

 

8年連続トップ…浦和駅西口の住宅地、60万円に 県立浦和第一女子高校北側の地点 上位3地点の順位は7年連続で同じ 県南部の駅徒歩圏で上昇続く 全用途で5年連続プラス

  • 埼玉県内用途別上位3地点

    埼玉県内用途別上位3地点

  • 埼玉県庁=さいたま市浦和区高砂

    埼玉県庁=さいたま市浦和区高砂

  • 埼玉県内用途別上位3地点
  • 埼玉県庁=さいたま市浦和区高砂

 埼玉県は15日、2026年度の基準地価(7月1日現在)を発表した。県平均変動率は住宅地が前年度比でプラス1・6%、商業地がプラス3・3%でいずれも5年連続の上昇。商業地は2年連続で3%台の高い伸び率を示した。工業地はプラス2・8%で13年連続の上昇。住宅地、商業地、工業地の全用途ともに上昇したのは5年連続となる。

■大宮駅西口が39年連続

 住宅地の1平方メートル当たりの平均価格は前年度比3700円増の12万9800円。県南部の駅徒歩圏など生活利便性に優れた地域で上昇が継続した。最高価格はJR浦和駅西口、県立浦和第一女子高校北側の「さいたま市浦和区岸町3丁目」の60万円で、19年度から8年連続で1位。価格上位3地点の順位は20年度から7年連続で同じだった。変動率ではJR戸田公園駅から約300メートルの「戸田市本町2丁目」がプラス7・9%でトップだった。

 商業地の平均価格は前年度比2万3500円増の38万5100円。最高価格は大宮駅西口、ソニックシティ近くの「さいたま市大宮区桜木町2丁目」が376万円で、1988年度から39年連続で1位だった。価格上位3地点は2017年度から10年連続で変動なし。再開発事業による利便性や繁華性向上に期待がかかる地域、マンション用地と競合する地域で上昇した。変動率トップ5はさいたま市浦和区内が独占。6月末に浦和駅西口に誕生した複合施設「浦和カルエ」周辺が多かった。

 工業地の平均価格は前年度比3100円増の7万9600円。最高価格は国道17号バイパス沿いの「さいたま市桜区町谷4丁目」の22万1千円。商業地同様に10年連続で上位3地点は変わらなかった。変動率では常磐道三郷インターチェンジ近くの「三郷市泉3丁目」がプラス9・7%で1位。ネット通販の物流需要などに支えられ、首都高や外環道沿線の県南部で上昇が目立った。

■都心の価格高騰余波

 住宅地における市区町村平均変動率は、県南部およびJR高崎線沿線地域などで上昇。過疎化が懸念される県北西部地域で下落傾向が続く。都心の不動産価格高騰で通勤1時間圏内の西武線・東武線沿線地域にも価格上昇が波及。飯能市、日高市、滑川町が横ばいから上昇に転じた。

 県内の地価変動に詳しいみつば総合鑑定所(春日部市)の不動産鑑定士三田和巳さんは「所得水準が伸び悩む中、実体経済との乖離(かいり)が感じられる」と分析。米国の金利上昇やウクライナ・中東情勢の余波など「景気の下押し要因を今後も見極める必要がある」と話した。

 基準地価は、都道府県が調査する土地の標準価格。売り手にも買い手にも偏らない土地取引の指標として活用される。7月1日を基準日に県内832地点(住宅地650、商業地136、工業地43、林地3)を不動産鑑定士が評価した。住宅地の上昇地点数は前年度から12地点増え406地点、商業地は横ばいの99地点、工業地は1地点増え41地点だった。

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