埼玉新聞

 

埼玉の水道料金、値上げ相次ぐ…背景に人口減少と施設老朽化 本庄市は43.6%上げ16年ぶり 10月から春日部など8市町村も続く 広域化は秩父地域のみで足踏み

  • 【ちなみ】水道・蛇口=生活、暮らし、水イメージ

    埼玉の水道料金、値上げ相次ぐ

  • 【ちなみ】水道・蛇口=生活、暮らし、水イメージ

 埼玉県内の自治体で近年、水道料金を値上げする自治体が相次いでいる。本庄市は4割以上の値上げを行ったほか、10月からも春日部市、入間市、狭山市、幸手市、三芳町、伊奈町、美里町、東秩父村の8市町村が値上げを予定する。水道事業は人口減少による給水収益の減少や施設の老朽化で経営状況は厳しくなってきている。県は経営基盤の強化などを目的に水道事業の広域化を推進するが、市町村合併に伴うもの以外で広域化したのは秩父地域のみで、他で統合に向けた動きは見られない。

 本庄市は昨年4月に平均改定率43・6%の値上げを実施。料金改定は2009年以来で16年ぶりだった。水道施設は老朽化が進み、アセットマネジメント計画の試算では更新費用は年間税込み12億3800万円が必要だが、24年度予算では半分程度だった。料金を維持した場合、人口減少などで収入が減少する一方、事業費の増加によって更新や改修が滞り、事業継続が困難になる可能性があったという。

 県企業局は今年4月、県営水道用水供給事業について、施設の老朽化や維持管理費の増加などを踏まえ、改定率21%の値上げを実施。値上げは1999年以来で27年ぶりとなった。供給事業は現在、秩父地域を除く県内57市町と茨城県五霞町の水道事業を対象に行っている。

 秩父地域の1市4町は2016年4月、水道事業を統合した。県内の水道事業の広域化は初めてだった。水道の基盤強化を図る上で事業統合が有効とされていることから、県は将来の県内水道1本化を見据え、県内を12ブロックに分け、市町村が経営する水道事業をブロック単位で統合することを目指してきたが、市町村ごとの事業運営状況や料金水準の格差などが課題となり、統合は進んでいない。

 県生活衛生課の担当者は「広域化は難しいが、水道事業の経営基盤の強化のため、推進していきたい」と話した。

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