埼玉新聞

 

【連載】スプリングから3代で事業拡大 1世代1事業を確立 「同じことをやっていては衰退の始まり」 川口スプリング製作所 鬼塚新二社長 埼玉発・企業トップが語る成長戦略・前編

  • 川口スプリング製作所の鬼塚新二社長=川口市青木

    川口スプリング製作所の鬼塚新二社長

  • 川口本社工場内スプリング製造現場

    川口スプリング製作所のスプリング製造現場=川口市青木の川口本社工場(川口スプリング製作所提供)

  • スピンドル自動塗装ライン

    塗装・FA設備製造事業で展開しているスピンドル自動塗装ライン(川口スプリング製作所提供)

  • 川口スプリング製作所の鬼塚新二社長=川口市青木
  • 川口本社工場内スプリング製造現場
  • スピンドル自動塗装ライン

 スプリングと塗装・FA(工場自動化)、環境設備の総合メーカー川口スプリング製作所(川口市青木)は、時代の変化をとらえた多角化経営で成長を続けている。社長就任から1年あまりの鬼塚新二社長に今後の具体的な経営戦略を聞いた。

 -現在の事業の柱は何ですか。
 「各種スプリングと塗装・FA設備、環境設備の製造が3本柱だ。創業者がスプリング事業を始め、2代目の会長が塗装・FA設備の製造に注力し、2本目の柱に育てた。私が環境設備製造事業に参入した」

 「一見、関連性がなさそうですが、すべて関連している。これまで培ってきた技術とノウハウの地続きだ。スプリング事業を展開していた中で、顧客の声などに対応する形でバネの加工技術を基に設備メーカーとなった。塗装業では環境対策が急務だ。それぞれの事業が補完し合い景気にも左右されにくい経営体をつくることができる」

 -1代にわたって事業領域を拡げていった。
 「1世代1事業を確立していかないと、会社の成長発展はないと考えている。同じことをやっていては衰退の始まりだ」

 -環境設備製造事業はどのように展開していきますか。
 「環境設備事業は成長戦略の重要な構成要素のひとつだ。中期的にはスプリング、塗装、環境の売上比率は2対4対4をイメージしている。環境事業は5割を超えるところまで持っていきたい。まず、社会インフラの整備に貢献する分野に注力する。社会課題の解決と収益拡大の実現を目指す」

 -具体的には。
 「インフラリハビリ用ロボットだ。橋梁の剥離作業を自動化する自走式ロボットを開発した。橋梁の塗装やコンクリート橋脚のハツリ作業を自動化するロボットも開発した。橋梁や道路などのインフラはいま老朽化対策が待ったなしの状況にある。加速度的に進むインフラ老朽化への対応は急務。橋梁の塗装を塗り替える作業は人手に頼っており、作業環境や安全面などで課題もある。労働力不足が顕著な領域に拡げていきたい」

▽株式会社川口スプリング製作所
本社・川口市青木3-10-19 設立・1962年5月 資本金・8,000万円 従業員数・85人(2026年8月末現在) 事業内容・各種スプリングの製造、塗装・FA・環境設備の設計製造。

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