埼玉の企業、東京・原宿で訪日客にPR…海外進出目指しジェトロが企画 オランダ人観光客が紙製歯ブラシを手に取り「旅行用のプレゼントに良さそう」と評価
インバウンド客から自社商品の魅力や改善点などの率直な意見を聞いて、今後の海外展開に生かそうと、外国人観光客らでにぎわう東京・原宿で国産の食料加工品や生活雑貨、衣料品などを集めたヒアリング調査が行われている。
取り組みは企業の海外進出を後押しする日本貿易振興機構(ジェトロ)が企画。「インバウンドマーケティングおよびマーケットイン型開発輸出実証事業」の一環として8月から来年1月までの半年間にわたり各種施策を展開する。
会場は竹下通りそばの観光案内所と竹下口パークの2カ所に設けられ、海外市場に活路を見出す関東5都県(東京、埼玉、茨城、群馬、栃木)の地域企業20社が商品のサンプリングや実験販売を入れ替わりで実施。県内からは精密プレス加工のエステック(和光市)と染色業のきぬのいえ(寄居町)が今月1~20日、川魚問屋の鯉平(さいたま市)とサツマイモ加工品の川越開運堂(川越市)が10月1~2日、6~7日に出店する。
9日にはエステックの大村凌取締役CSO(最高戦略責任者)も会場を訪れ、紙製のオリジナル生活雑貨やカトラリーなどをアピールした。オランダから観光で訪れたレベッカ・ドロメインさんとオーレリア・シモナビチュッテさんは歯ブラシを手に取り、「旅行用のプレゼントに良さそう。紙は自然に帰るので外出先で落としても安心」と気に入った様子。改良点として体格の大きい欧州人向けに「もう少し柄を長くしてほしい」と要望した。
現場でリアルな感想を聞いた大村CSOは「頂いた声を反映して将来、環境意識の高いヨーロッパでも勝負してみたい」と意欲を見せた。指南役を務めるデザイン創造集団「GKデザイングループ」の永井智ディレクターは「日本製品は海外で絶大な信頼があるので、パッケージデザインでいかに伝わりやすくするかが大事。一つでも多くの意見を集約して海外でも受け入れられるように伴走支援したい」と話した。
調査では1社当たり100人の声を集め、商品改良やブランディングの再構築に生かす。1月の全体ワークショップで発表し、来年度中に実際の商談に臨めるようにする。
企画したジェトロの志賀大祐ECビジネス課長代理は「地方企業が単独で海外の生の声を収集するのは人的・経済的負担が大きく難しい。『この商品ならいくらまで出せる』といった価格感や文化・宗教上の障壁など海外の価値基準やニーズを効率的に把握することで低コスト・高精度な輸出につないでほしい」と呼びかけた。










