埼玉新聞

 

クマ出没が過去最多172件…埼玉県、31年度末までに個体数452頭を448頭に抑える目標 緊急銃猟のハンター育成も開始

  • 動くクマの的に向けて射撃する参加者

    「クマ捕獲従事者研修」で動くクマの的に向けて射撃する参加者=8月8日午後、長瀞町野上下郷の県長瀞射撃場

  • 動くクマの的に向けて射撃する参加者

 2026年度第3回埼玉県環境審議会が8日、さいたま市浦和区岸町の全電通埼玉会館あけぼのビルで行われ、次期県環境基本計画(2027~31年度)の指標で県は出没件数が増えているツキノワグマについて、目標頭数を決めて捕獲する方針を明らかにした。県による管理捕獲や市町村による有害許可捕獲、市街地に出没した際の緊急銃猟による捕獲を行い、25年度末の推定個体数452頭を31年度末に448頭となることを目指す。

 ツキノワグマは秩父地域を中心に生息しているが、生息域は拡大傾向にあり、近年は山間部だけでなく、山沿いの市街地近くまで出没する事例が多数発生している。県みどり自然課野生生物担当によると、県内のクマの目撃件数は2025年度が172件で過去最多となった。本年度も25年度を上回るペースで目撃されており、昨年は8月末現在で67件だったが、今年8月末現在では82件になっているという。

 県は8月8日にクマが市街地に出没した際に緊急銃猟を行えるハンターの確保・育成を目的として、「クマ捕獲従事者研修」を長瀞町野上下郷の県長瀞射撃場で初開催。県内の猟友会に所属するハンター20人が参加し、座学や実射練習を行い、緊急時の対応方法を学んだ。

 県環境政策課によると、ツキノワグマは人とのあつれきを解消し、人身被害の発生を防止することを目指して目標値を設定。シカ食害などによる生態系被害やクマによる人的被害を防止するため、狩猟や有害鳥獣捕獲、管理捕獲などによる個体数管理を実施する。また個体数管理を適切に進めるため、生息状況調査や鳥獣保護管理計画の策定と見直しも実施していく。

 同課の担当者は「ツキノワグマの出没件数は多いものの人身被害が発生していない現状を踏まえ、目標値を設定した」などと話した。

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