観光農園や体験施設など複合施設で再生へ イチゴやメロンの水耕栽培も 来年度中オープン 寄居駅前ショッピングセンター旧店舗
13年間閉鎖されていた寄居駅南口前のショッピングセンター「ライフ」の旧店舗(一部4階建て、敷地約9480平方メートル)を買い取った業者が7日、記者会見を開き、再生計画を発表した。通年で利用できる水耕栽培観光農園や、寄居の原風景が体験できる観光施設などを整備。来年度中のオープンを目指す。
ライフは1993年にオープンし、20年間営業したのち、2013年に閉店した。この間、町では中心市街地活性化計画を策定し、駅南口周辺の再開発を実施。その中で、空き店舗のままの旧ライフの活用は課題となっていた。
施設の再生に乗り出したのは、全国で中心市街地の大型店の再生に取り組む「やまきグループ」(本社・東京都港区)。今年春に、所有者の秩父鉄道から土地と建物を購入した。事業パートナーの「ShowRyu(ショウリュウ)」(本社・東京都新宿区)が建物を借りて、事業を展開する。
これまで全国で200件以上の再生事業を手がけてきた同グループ。代表チーフコンサルタントの山下修平さんは「(これまで再生した)商業施設で同じものは一つもない。それぞれの地域や生活者に合うものは何なのか考えている」と話す。その中で、寄居の施設の核として選んだのが屋内水耕栽培だった。
屋内水耕栽培は温度などを一定に保つことができ、近年顕著になっている気候変動による天候に左右されることなく、安定した生産が見込めるのが特徴。4階建て施設のうち、2階はイチゴとメロンの水耕栽培による観光農園。完全無農薬で、イチゴ狩りは通年で楽しむことができ、埼玉のブランドイチゴの食べ比べも構想している。また、メロン狩りができる観光農園は全国的に珍しいという。
4階(屋上)はコンテナを20~25基設置し、その中でサフランを完全無農薬で水耕栽培。サフランは食材のほか、薬品の原料にもなり、高い付加価値が見込めるという。
1階は観光拠点となる体験施設「ぼうけんの森」。ShowRyuの北嶋博憲代表取締役によると、「寄居の原風景の再現」がテーマ。夏の風物詩「水天宮祭」の再現や、プロジェクションマッピングによる花火、魚釣りなどが楽しめる。地元の産物を販売するマルシェも整備する予定だ。
会見に同席した峯岸克明町長は「『成功するには地域に愛されなければならない』という、これだけの実績を残した山下代表の言葉は重みがある。寄居町としても全面的に協力していきたい」と話した。










