【連載】埼玉発・企業トップが語る成長戦略 「ぎょうざの満洲」金子良行社長インタビュー・前編 食品添加物ゼロに挑戦、専用工房を建設し12月ジェラート販売へ
埼玉県を中心に中華料理店をチェーン展開する「ぎょうざの満洲」(川越市的場新町)が、2026年7月に新経営体制へ移行した。同社は仕入れから製造、流通、調理、販売までを一貫して自社で行う独自のビジネスモデルで成長を続けている。社長に就任した金子良行氏に、今後の経営戦略と具体的な取り組みについて聞いた。
―7月1日に社長に就任しました。どのような成長戦略を描いていますか。
「相談役、会長、先輩方が築いてきたぎょうざの満洲の伝統と文化、そして独自の経営スタイルを守りながら、さらに進化させていく」
「取り組みのひとつとして、新たに『/0(スラッシュゼロ)』への挑戦を掲げた」
―『/0(スラッシュゼロ)』とはどういう意味ですか。
「食品表示法では原材料と食品添加物を『/(スラッシュ)』で区切って表記するルールがある。『/(スラッシュ)以降がゼロ』ということは、製造工程で保存料や着色料、香料などの食品添加物を加えていないことを意味する。ぎょうざの満洲の原点は『おいしい餃子でみんなと健康で幸せに』だ。これまでも小麦粉や豚肉、野菜の『国産100%化』にこだわってきたが、次のステップとして、原材料表示の/(スラッシュ)以降に記載される保存料や着色料などの食品添加物を使わない商品づくりを推進する」
―『/0(スラッシュゼロ)」に向けて、どのような施策を予定していますか。
「川越本社工場の敷地内に専用の工房を建設し、2026年12月から『無添加ジェラート』の提供を開始する。地球温暖化の影響もあり、冷たいデザートは季節を問わず年間を通じて需要が高まっている。からだに優しいできる限り無添加のジェラートを届けたいと考えている」
―ジェラート事業の投資規模や製造計画を教えてください。
「工房は平屋建てで、延べ床面積は約175平方メートル。投資額は約1億円超で、日産7000個程度の製造を計画している。これは工房の店頭販売だけでなく、ぎょうざの満洲全店へ安定供給できる規模だ」
―どのような味、商品を展開する予定ですか。
「自社ファームで栽培中の紫いも『パープルスイートロード』と『ふくむらさき』のほか、埼玉県産のイチゴや越生(おごせ)の完熟梅など、地元の旬の素材を活かしたラインナップを予定している。素材本来の美味しさを楽しんでほしい」
「まずは工房の店頭と各店舗での提供からスタートし、将来的には、『冷凍宅配餃子』との詰め合わせを全国発送する計画だ」
【企業概要】 株式会社ぎょうざの満洲…本社・川越市的場新町21-1。1972年7月に設立。資本金は5000万円、従業員数は2066人(2026年6月末現在)。事業内容は食品の製造・販売と中華料理店の経営。埼玉県を中心に東京都、大阪府、群馬県、兵庫県、神奈川県に計103店舗を展開する。
【埼玉県の経済をけん引する企業トップに焦点を当てた、新インタビュー連載「埼玉発・企業トップが語る成長戦略」がスタート。毎週火曜日と金曜日の週2回、電子版で配信する。激変する経営環境のなかで、いかにして次の成長カーブを描いているのか。最前線で舵を取る経営者の戦略に迫る】
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