埼玉新聞

 

大寒に滝つぼへ、水の中で心身洗い清める かつての修行の場、秩父・清浄の滝で大寒みそぎ

  • 滝つぼに入り、はらい言葉を唱える参加者たち=20日午前11時15分ごろ、秩父市大滝の清浄の滝

 1年で最も寒いとされる二十四節気の「大寒」の20日、秩父市大滝の清浄の滝で「大寒みそぎ」が行われ、参加者8人が心と体を洗い清めた。

 清浄の滝は秩父市三峰の三峯神社に向かう表参道の途中にあり、かつては信者たちの修行の場だった。参加者は三峯神社の朝日則安さん(56)ら神職に加え、一般では県内をはじめ、茨城県や福島県などから参加者が集まった。

 神社を参拝後、午前9時半ごろに出発し、表参道を1時間ほど下山して滝に到着した。

 頭に鉢巻きを巻いたふんどし姿で、神道行法「鳥船」で準備運動を実施。船をこぐそぶりで体を温めると、大きな声で「エイ!」と叫びながらゆっくりと滝つぼに入った。落差約10メートルの滝を背に、約2分間にわたりはらい言葉を唱え、水の中で心身を清めた。

 鴻巣市から初めて参加した会社員岡部睦さん(49)は「最初は水が冷たかったが、自然と一体になれた」と話していた。

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