デビュー15年の金子三勇士、21世紀のリスト目指し挑戦
今年日本デビュー15周年のピアニスト金子三勇士が、9月から記念リサイタルを各地で開催する。リストの演奏をライフワークにしており「21世紀のリストになりたい」との思いで、大曲のピアノ・ソナタに挑む。
19世紀の欧州でアイドル並みの人気を誇った華やかなピアニストという印象が強いリストだが、金子は「それは誤解だ」ときっぱりと言う。リサイタルの形や新たな楽曲の形式を考案、教育にも熱心だったという。「常に社会や後進について考え、誰もやらないことを実行したパイオニア。今こそその生き方が求められる」と熱を込める。
ハンガリー人の母と日本人の父の間に生まれ、リストが創設したハンガリーの国立リスト音楽院で学んだ金子。直系の教師の薫陶を受け「自分を軸に演奏するのではなく、歴史や文化を守るように作曲家の思いを次世代に伝えたい」との音楽観を培った。
「音楽の魅力を広く届けよう」と、これまでは親しみやすい小品を弾くことが多かった。だが、10月18日の東京オペラシティでの公演ではベートーベンのピアノ・ソナタ「月光」「悲愴」「熱情」と共に、演奏に30分近くかかるリストのピアノ・ソナタを取り上げる。「(自身の)演奏家としての側面も知ってほしい」との思いからだ。
活動を通し「音楽をもっと知りたい」との関心を持つ人が増えてきたと実感する。だからこそ次のステップに踏み出せる。「ツアーガイドのように、みなさんと一緒に歴史や作品を見ていこうという感じで挑戦していきたいです」
公演日程は9月5日岩手・奥州市文化会館、12日長崎・アルカスSASEBO、26日静岡・大井川文化会館、10月18日東京オペラシティコンサートホール、11月5日神奈川・横浜みなとみらいホール、15日佐賀・鳥栖市民文化会館














