自分のアイデア、編曲で生かす 福間洸太朗が新作アルバム
幅広いレパートリーを持つピアニストの福間洸太朗が新作アルバム「ピアノ・トランスクリプションの世界」を発売した。福間や他の作曲家がピアノソロ用に編曲した歌曲やオペラなどの楽曲を収録。「原曲をリスペクトした上で、どれだけ自分のアイデアを盛り込めるかを意識した」とこだわりを語る。
福間が編曲を手がけたのは、モーツァルトの名曲、セレナード第13番「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」と、ワーグナーの楽劇「トリスタンとイゾルデ」第1幕の前奏曲。ワーグナーの楽曲では、弾いた音が次第に小さくなるピアノで重厚なオーケストラの音楽を表現しようと、音を原曲よりも増やして響きを膨らませるなど工夫した。
クラシックが中心のアルバムだが、制作の出発点になったのは福間自身が2016年にシャンソンの名曲を組み合わせて編曲した「シャンソンメドレー」だという。
パリ留学時にシャンソン歌手シャルル・トレネを知った。「曲によって声色を変えられる幅広さ」に魅了され、アルバムを何度も聴いたという。「青春を彩ってくれた」トレネの「海」「パリのロマンス」も盛り込んだメドレーは演奏会で好評で、クラシックの編曲作品と合わせて録音するアイデアが浮かんだ。
知られざる曲を名ピアニストたちの演奏で紹介するシリーズ「レア・ピアノミュージック」のプロデュースにも力を注ぐ福間。「その土地の文化に触れると、現地の作曲家の曲を弾きたくなる」。興味の幅は広く、トレネの多様な声色のようにさまざまな国や時代の曲を自在に奏でる。「他の人がやらない曲を演奏することに使命感を抱いている。新曲の初演にも取り組んでいきたい」
アルバム発売記念公演を8月22日栃木・KOBELCO真岡いちごホール、10月2日宮城・太白区文化センター、10月4日埼玉・所沢市民文化センターミューズで開催















