埼玉新聞

 

鷲宮神社で夏越祭、加須の川に形代流す 神社から川まで縄を張り灯籠飾る 鷲宮と加須の人々が支える神事

  • 川に投げ入れられる形代

 久喜市の鷲宮神社で7月31日、夏越祭が開かれ、人の形に切った紙で体をなでてけがれを移し、加須市の中川に流して無病息災を祈る形代流しが行われた。訪れた人々は、舟の上からまかれた形代が風に舞いながら川面に降りてゆくさまを、暑さを忘れて見守った。

 古代の天武天皇の時代から行われてきたとされる形代流しは、地元鷲宮・加須の人々によって支えられている。神社で集められた形代は、氏子たちが太鼓を打ち鳴らしながら、2キロほど離れた中川まで徒歩で運ばれた。道沿いには住民によって縄が張られ、灯籠が飾られた。

 鷲宮の神社通りの家々には形代流しの日に飾るちょうちんがあり、祭の日になると通りに飾って行列を出迎える。「昔は行列が戻って来るのが夜になってからだったから、ちょうちんにロウソクも入れてたね。でも今でも行列の太鼓が聞こえると、家族みんなで外に出て見送る」と、鷲宮で写真屋を営む鈴木栄至さん(52)。

 祭の役員を務めた加須市の大熊直美さん(46)は、訪れた氏子たちや見物客のために、水まきをしたり麦茶を振る舞うなど大忙し。「より多くの人に来ていただきたいのでできることをしないと。今後も大事な地元の祭を守っていきたい」と話していた。

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