埼玉新聞

 

ボランティア尾畠さん入学 夜間中学、86歳で念願

  •  大分県立学びケ丘中の入学式を終え、他の新入生らと談笑する尾畠春夫さん(右)=21日午後、大分市

     大分県立学びケ丘中の入学式を終え、他の新入生らと談笑する尾畠春夫さん(右)=21日午後、大分市

  •  大分県立学びケ丘中の入学式を終え、他の新入生らと談笑する尾畠春夫さん(右)=21日午後、大分市

 全国の被災地に駆け付け、山口県で2018年に行方不明男児を助けた「スーパーボランティア」の尾畠春夫さん(86)が21日、大分県で初となる夜間中学の県立学びケ丘中に入学した。子どもの頃、農作業のため十分学べなかった。入学式を終え「夜間中学で学べることは最高の幸せ。楽しみ」と念願の学校生活に胸を高鳴らせた。

 大分県安岐町(現・国東市)で、7人きょうだいの上から4番目に生まれた。小4で母を亡くし、小5から農家に住み込みで働いた。農作業に明け暮れ、中学卒業までに40日ほどしか学校に行けなかった。「なんで自分だけ家を追い出されたんかな」。天命だと思って忘れようとするほど「学びたい」という気持ちが募った。

 中学卒業後、同県別府市の鮮魚店で働き始めてからも学習意欲は強まるばかり。足し算や引き算ができないと仕事にならず「頭の隅っこに『勉強したい』という思いがずっと消えなかった」。

 現在は地元紙を1時間以上かけて読むのが日課。分からない漢字があれば辞書で調べて書き写す。

 「大分県に夜間中学ができると聞いた時はうれしかった」と入学を決めた。

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